第18話: 練習に身を任せ
とんでもないことになってしまった。1対1で戦い合うだと...
気まぐれで決まった運命に頭を悩ませる。
ナブラが肩を叩く。
「一緒に頑張ろうぜ! もしかしたら対戦することになるかもだけど」
ポジティブにも程がある、ここは最下位である”Fクラス”単純に考えれば他は上の実力者しかいない、さらに特殊科も含めれば、ライバルはざっと25人以上はいるだろう、俺らにとって厳しい戦いになるのは間違いない。
「でもさぁ 相手は同級生だし実力もそんな変わんないっしょ」
ルーナが反応し
「確かに 入学試験でクラス分けされただけだもんね、やってみなきゃ分かんないよ」
やる気は満々らしい。気持ちで負けていないのは大きなメリットではあるが、どこまで通じるだろうか、懸念材料は膨大だ。
アズ先生が提案する
「じゃ 今回の実習はお前らのために、先に1対1の訓練でもやるか」
「集合場所は第2運動場だ。さっさと準備しろよ~もちろん全員参加だ」
このフットワークの軽さは、この担任のいいところなのかもしれない。
一同がスタスタと集合場所に向かっていく。
「ねぇねぇなんで私たちまでやんなきゃいけないの~」
メルスが愚痴を垂らす。
「まぁまぁメルス 来年でも出たらいいじゃん!きっと今日のは無駄にならないよ!」
「あんたねぇ...」
メルスは怪訝そうな顔をしている。
すると突然ジェイドが後方から話しかける。
「そうだルーナ 経験が全て無駄になることはないからな」
「ひゃ、ひゃあジェイドォ イタンダ...」
突然現れたジェイドに物凄い反応を示す。
「なんなに驚いてどうした」
「い、いや ちょっとビックリしただけダシ..」
「それならいいんだが」
そんなこともあり、集合場所に着くとグラサンを付けた男教師が立っていた。
「ピピーーーー そこ駆け足で移動しろー!」
正体はやけに気合の入ったアズ先生だ。
「まったく そんなんじゃ優勝できないぞ」
先生は本気らしい。
「せんせー 本当に1対1でやるんですか?」
「当たり前だろ それとこの時間は”アズ師匠”と呼ぶんだな」
完全にキャラが崩壊している担任を、俺らは見ることしかできなかった。
「じゃあ準備体操した後に、早速始めるぞ! はい 横に広がってー」
...
準備体操が終わり、”アズ師匠”の元に集まる。
「今日のプランだが、とにかく理屈はおいといて実践!実戦って感じにやろうと思う」
大雑把でひどいプランだ。
「練習ってことで適当に2人でバトルしてもらうぞ」
「じゃあ 出席簿を取って...目をつぶって...ここと~・・・」
なんか適当にも程がある気がするが、どうやら決まったらしい。
「出席番号 6番 クリスティア・ジオタイト そして出席番号 27番 メルス・ディナイト」
「え、私?」
メルスがぽっかりと口を開ける。そこに
「メルスさまー-- 私と戦うんですわね!」
クリスティアは、お嬢様って感じで男子たちに人気の女子だ。
「手加減はいたしませんわよ!」
「それはこっちのセリフよ! コテンパンにしてやるんだから!」
「あらあら お元気のいいこと、私の魔法が火を吹くときが来ましたわね!」
練習試合だというのに試合前にバチバチとしている。
というよりただメルスの気が強いだけなのだが。
「よし、じゃあ線で引いてある円の中央に来てくれ」
「本番では、魔法の結界で囲まれているから、場外に出て失格とかないんだが、今回は線の外に出たら失格だぞ」
突然決まった実習なので仕方がない。メルスとクリスティアは円の中央で待機している。
「準備できたみたいだし そろそろ始めるか♪」
アズ師匠はウキウキである。
クリスティアのために、お嬢様言葉を調べたのですが色々あるんですね。




