紫虚彩・第二形態
紫虚彩は、
彩の《彩脈魂光》を受けて後退した。
だが——
その瞬間、
紫虚彩の胸の“空洞”が大きく開いた。
世界が震える。
ミュレが叫ぶ。
「彩ちゃん!!
あれ……穴が……広がってる!!」
ユナが彩の肩を掴む。
「彩……
紫虚彩が……“本性”を出す……!」
セレスが青い糸を伸ばし、
泉の脈を読み取る。
「……来ます……
紫虚彩の《第二形態》……
魂の欠損が……形を持ちます……!」
第二形態:魂の空洞《魂核虚影》
紫虚彩の身体がゆっくりと崩れ、
その中から——
巨大な“空洞の影”が姿を現した。
輪郭は人の形。
だが中身は完全な空白。
胸の穴は、
世界の底まで続いているような深さ。
レイアが剣を構える。
「……なんだこれは……
影じゃねぇ……
“存在の抜け殻”だ……!」
セレスが震える声で告げる。
「これは《魂核虚影》……
紫虚彩の第二形態……
魂の核そのものを奪う影です……!」
ユナが胸元を押さえる。
「彩……
ぼくの光も……震えてる……
魂の泉が……怖がってる……!」
彩は一歩前へ出た。
「……来て。
あなたが何を奪おうとしても……
私は魂を渡さない。」
紫虚彩の攻撃①:魂核奪《魂脈核奪》
魂核虚影が手を伸ばす。
その指先は、
光でも影でもない。
ただ“存在の中心”。
触れられた瞬間——
彩の胸の奥が強く揺れた。
「……っ!!
心じゃない……
魂が……引き抜かれる……!」
ユナが叫ぶ。
「彩!!
それは《魂脈核奪》!!
魂の中心を奪う攻撃だよ!!
離れて!!」
レイアが斬りかかるが——
剣は空洞をすり抜ける。
「くそっ……!
斬れねぇ!!
実体がない!!」
セレスが震える声で告げる。
「魂核虚影は……
“存在理由”に触れる影……
物理攻撃は通りません……!」
彩は胸元を押さえながら言った。
「……魂を……奪わせない……!」
紫虚彩の攻撃②:存在否定《魂脈否》
魂核虚影が囁く。
——あなたは誰?
——あなたは何者?
——あなたの魂はどこにある?
彩の視界が揺れる。
「……っ……
私が……誰か……
分からなくなる……!」
ミュレが涙目になる。
「彩ちゃん!!
やだよ!!
消えちゃうのやだ!!」
ユナが彩の手を握る。
「彩!!
ぼくがいる!!
きみは……彩だよ!!
ぼくが知ってる彩だよ!!」
彩の瞳に光が戻る。
「……ユナ……
ありがとう……!」
彩の反撃:魂の光《彩脈魂環》
彩は胸元の紋を強く握りしめた。
ラベンダーの光が紫に染まり、
深い深い光となって溢れ出す。
「……私は……
私の魂を……見失わない!!」
光が輪となり、
魂核虚影を包む。
「——《彩脈魂環》!!」
魂核虚影が後退し、
世界が震える。
ユナが息を呑む。
「彩……
きみの光……
魂の泉と共鳴してる……!」
セレスが涙をこぼす。
「彩さん……
あなたは……
魂の泉に選ばれています……
この光は……
紫虚彩を“拒絶”する光……!」
魂核虚影は揺れながら囁く。
——それでも……
——あなたは……
——魂の欠損を抱えている。
彩は静かに頷いた。
「うん。
欠けてるところはある。
でも……
欠けてるからこそ、光を求めるんだよ!!」
魂核虚影が大きく揺れ、
世界が震える。
——紫虚彩は、第三形態へ移行する。
魂の章は、いよいよ核心へ。




