緑虚彩、生命喰らう影の本性
セレスが限界を超えて《青脈導糸》を放ち、
泉の生命の脈を繋ぎ止めた瞬間——
緑虚彩が、
はっきりと“怒り”を示した。
影の蔦が震え、
泉の水面が黒く泡立つ。
レイアが剣を構え直す。
「……来るぞ。
セレスの行動が、あいつを刺激した。」
ミュレが震える。
「彩ちゃん……
緑虚彩が……“本気”になってる……!」
彩は胸元の紋を握りしめた。
どくん。
どくん。
「……分かる。
泉の奥が……悲鳴を上げてる……!」
緑虚彩の本性①:生命吸奪
緑虚彩が影の腕を広げた瞬間、
周囲の草木が一斉に“しおれた”。
葉は灰色に変わり、
花は崩れ落ち、
地面の色脈が黒く染まる。
リュミエが叫ぶ。
「これは……《生命吸奪》!
緑虚彩が周囲の生命力を吸い上げています!」
彩は息を呑む。
「……こんな……
森が……死んでいく……!」
セレスが結界を強める。
「彩さん、下がってください!
生命吸奪は……“生きている者”ほど強く影響を受けます!」
レイアが彩の腕を引く。
「彩、離れろ!
お前は泉に近すぎる!」
だが彩は首を振った。
「……離れない!
泉を……緑虚彩に渡さない!!」
巫女装束が緑に揺れた。
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緑虚彩の本性②:生命模倣
緑虚彩の影が揺れ、
形が変わり始めた。
最初は蔦の塊。
次に、獣のような影。
そして——
人の形へ。
ミュレが悲鳴を上げる。
「彩ちゃん!!
あれ……“人の形”を真似してるよ!!
生命を喰べた影が……形を奪ってるんだ!!」
セレスが震える声で告げる。
「緑虚彩は……
喰らった生命の“形”を模倣する影。
だから……
こんなにも不気味なのです。」
レイアが剣を握りしめる。
「……つまり、あれは……
この森で喰われた生命の“残骸”ってことか。」
彩は胸が痛くなる。
「……そんな……
そんな悲しい力……!」
緑虚彩は、
模倣した“人の影”の顔を上げた。
その瞳は——
緑の光を吸い込む虚無。
彩の心に囁きが流れ込む。
——生命は弱い。
——色は腐る。
——私が喰らえば、すべて終わる。
彩は胸を押さえた。
「……っ……やめて……!」
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セレス、限界の先へ
セレスが彩の前に立ち、
青い光を強く放つ。
「彩さん……
私が……守ります……!」
レイアが叫ぶ。
「セレス!!
もう限界だろ!!
これ以上は——」
セレスは振り返らずに言った。
「限界は……超えるためにあります。」
青い光が爆発的に広がり、
緑虚彩の囁きを完全に遮断した。
リュミエが驚く。
「……これは……
《静心結界・深層》……!?
青の巫女が限界を超えた時だけ使える、
“心の深層を守る結界”……!」
セレスの身体は震えていた。
腕は枯れたように色を失い、
呼吸も荒い。
それでも——
彼女は結界を解かなかった。
「彩さん……
あなたは……前へ進んでください……
緑虚彩は……
あなたの“生命の色”でしか……浄化できません……!」
彩は涙をこぼした。
「セレス……
あなたを……絶対に無駄にしない……!」
巫女装束が緑とラベンダーに輝く。
レイアが剣を構える。
「彩。
行くぞ。
セレスが命を張って作った“道”を……
絶対に繋ぐんだ。」
彩は強く頷いた。
「うん……!
緑虚彩……
あなたを……浄化する!!」
緑虚彩との決戦(第一段階)が、ついに始まる。




