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彩(いろ)なき世界の巫女~パステルカラーで塗り替える  作者: 白前 中
仲間との出会い

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36/49

青の巫女、揺るがぬ覚悟

緑虚彩が泉の奥から姿を現した瞬間、

空気が重く沈んだ。


黒と緑の霧が絡み合い、

腐った蔦のような影がゆっくりと伸びる。


レイアが剣を構える。


「……来るぞ。

 彩、後ろに——」


その時だった。


セレスが一歩、前に出た。


レイアが驚く。


「セレス!?

 前に出るな、危険だ!」


だがセレスは静かに首を振った。


「いいえ。

 これは……青の巫女である私の役目です。」


彩は息を呑む。


「セレス……?」


---


緑虚彩の囁き:生命を喰らう影


緑虚彩が、

彩の心に直接“囁き”を送り込んでくる。


——生命は脆い。

——色は腐る。

——私が触れれば、すべて枯れる。


彩は胸を押さえた。


「……っ……やめて……!」


ミュレが震える。


「彩ちゃん……

 緑虚彩の囁きは、青虚彩より強いよ……

 “生きたい”って気持ちを奪う影なんだ……!」


セレスが彩の前に立ち、

両手を広げた。


「彩さん、下がってください。

 これは……私が止めます。」


---


セレスの覚悟:静心結界


セレスの胸元が青く輝き、

青い糸が空中に広がる。


「——《静心結界》」


青い光が円を描き、

彩とレイア、ミュレを包み込む。


緑虚彩の囁きが、

結界に触れた瞬間——

音もなく消えた。


レイアが驚く。


「……囁きが……届かない……?」


リュミエが分析する。


「セレスの結界は、

 “心を侵す影”を完全に遮断します。

 緑虚彩の力は、

 生命の心を蝕むもの……

 つまり、セレスが最も得意とする敵です。」


彩はセレスの背中を見つめた。


「……セレス……

 あなた……震えてる……」


セレスは振り返らずに言った。


「怖いですよ。

 緑虚彩は……青虚彩よりも強い。

 生命そのものを喰らう影。

 私の力では……完全には止められないかもしれない。」


レイアが叫ぶ。


「なら下がれ!

 無理するな!」


セレスは静かに首を振った。


「いいえ。

 私は“青の巫女”。

 心を守る者です。

 彩さんの心が折れれば……

 世界の色は戻らない。」


彩の胸が熱くなる。


「セレス……

 あなた……」


---


青脈導糸:心を繋ぐ力


緑虚彩が影の蔦を伸ばし、

結界を押し潰そうとする。


セレスは両手を前に突き出し、

青い糸を泉へ向けて放った。


「——《青脈導糸》!!」


青い糸が泉の奥へ伸び、

緑の光と絡み合う。


彩が驚く。


「……泉と……繋がってる……?」


セレスは苦しそうに息を吐きながら言う。


「緑の泉の“生命の脈”を……

 少しだけ……引き戻しています……

 泉が完全に眠る前に……

 生命の流れを……繋ぎ止める……!」


レイアが叫ぶ。


「セレス!!

 そんな無茶をしたら——」


セレスは微笑んだ。


「大丈夫です。

 私は……青の巫女ですから。」


---


緑虚彩の怒り


緑虚彩が影を震わせ、

怒りの波動を放つ。


——生命を返せ。

——色を返せ。

——私の糧を奪うな。


影の蔦が結界に叩きつけられ、

青い光が軋む。


ミュレが叫ぶ。


「彩ちゃん!!

 結界が……壊れちゃうよ!!」


彩は胸元の紋を握りしめた。


「……セレスを……

 守らなきゃ……!」


巫女装束が緑とラベンダーに輝く。


レイアが剣を構える。


「彩。

 行くぞ。

 セレスが命を張って繋いだ“生命の道”を……

 無駄にするな。」


彩は強く頷いた。


「うん……!

 セレスの覚悟に……応える!!」


緑虚彩との戦闘が、いよいよ本格的に始まる。



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