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彩(いろ)なき世界の巫女~パステルカラーで塗り替える  作者: 白前 中
仲間との出会い

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33/49

緑の泉へ、生命の道

青の泉を後にした三人は、

谷を抜け、森へ続く小道を歩いていた。


風は柔らかく、

空気はどこか湿り気を帯びている。


セレスが静かに言う。


「この先に広がる森は……

 “生命の色脈”が流れる場所。

 緑の泉へ続く道です。」


レイアが周囲を見渡す。


「確かに……

 青の泉の周りとは空気が違うな。

 生き物の気配が濃い。」


ミュレが耳をぴょこぴょこ動かす。


「彩ちゃん、聞こえる?

 小さな生き物たちの声……

 なんだか嬉しそうだよ!」


彩は胸元の紋に触れた。


どくん。

どくん。


「……うん。

 緑の泉が……呼んでる気がする。」


---


道中:色を取り戻す森


森へ入ると、

青の泉の光を受けたのか、

木々が少しずつ色を取り戻していた。


葉はまだ淡い緑だけれど、

確かに“生きている”色。


セレスが説明する。


「青の泉の復活は、

 周囲の色脈にも良い影響を与えます。

 緑の泉が眠っていても……

 森は少しずつ息を吹き返すのです。」


彩は木の幹に触れた。


「……暖かい。

 生きてる……」


レイアが微笑む。


「彩の色が、森にも届いてるんだな。」


巫女装束が淡い緑に揺れた。


---


小さな出会い:森の精霊


突然、

草むらが揺れた。


ミュレが飛び上がる。


「わっ!?

 なにかいるよ!!」


小さな光の粒が、

ふわりと彩の前に現れた。


彩は目を丸くする。


「……精霊……?」


セレスが頷く。


「はい。

 緑の泉の近くには、

 “生命の精霊”が住んでいます。

 彼らは泉の異変を感じ取って……

 助けを求めているのかもしれません。」


光の精霊は、

彩の胸元の紋に触れるように近づいた。


どくん。

どくん。


彩の心臓と、

精霊の光が共鳴する。


「……緑の泉が……

 苦しんでる……?」


精霊は小さく震え、

森の奥を指すように飛んでいった。


レイアが剣に手をかける。


「案内してくれてるんだな。

 行こう、彩。」


---


森の奥へ:生命の気配と“影”


森の奥へ進むほど、

緑の気配は強くなる。


だが同時に——

冷たい影も混ざり始めた。


セレスが眉を寄せる。


「……嫌な気配。

 緑の泉の“生命の色脈”が……

 どこかで断たれている。」


リュミエが告げる。


「無彩獣……

 それも、緑の泉に特有の“生命を喰らう影”が

 潜んでいる可能性があります。」


ミュレが震える。


「彩ちゃん……

 気をつけて……

 この森、ただの森じゃないよ……」


彩は胸元の紋に触れた。


「……大丈夫。

 青の泉がくれた“心の青”がある。

 迷わない。」


レイアが頷く。


「お前の色があれば、

 どんな影でも斬れる。」


巫女装束がラベンダーと緑に揺れた。


---


緑の泉の気配


森の奥へ進むと、

空気が一変した。


湿り気が増し、

草木の香りが濃くなる。


そして——

遠くに、

淡い緑の光が見えた。


彩は息を呑む。


「……あれ……

 緑の泉……?」


セレスが頷く。


「はい。

 ですが……

 光が弱い。

 泉が“眠りかけている”状態です。」


レイアが剣を握りしめる。


「つまり……

 また虚彩がいるってことか。」


ミュレが震える。


「彩ちゃん……

 緑虚彩は“生命”を喰べる影だよ……

 青虚彩より……もっと危険……!」


彩は胸に手を当て、

強く頷いた。


「……行こう。

 緑の泉を……助けに。」


三人は緑の光へ向かって歩き出す。


——緑の章、開幕。

生命の泉が待っている。


---



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