表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彩(いろ)なき世界の巫女~パステルカラーで塗り替える  作者: 白前 中
仲間との出会い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/49

核が授ける色

泉の奥から押し戻され、

彩は地面に膝をついたまま、しばらく呼吸を整えていた。


胸の奥が熱い。

心臓とは別の場所が、強く脈打っている。


どくん。

どくん。


レイアが心配そうに肩に触れる。


「彩……何があったんだ。」


彩は胸に手を当てた。


「……泉の核が……私に触れたの。

 色脈の“心臓”みたいな場所……」


ミュレが目を丸くする。


「彩ちゃん、核に触れたの!?

 普通の人なら、触れた瞬間に意識が飛んじゃうのに……!」


リュミエが静かに告げる。


「境界の巫女だけが、核と共鳴できる。

 彩は……核に認められたのです。」


ヴェイルが彩の背に手をかざす。


「核はあなたに“力”を授けた。

 それが、今あなたの中で目覚めようとしている。」


彩はゆっくりと立ち上がった。


---


巫女装束が変わる


その瞬間——

彩の巫女装束がふわりと揺れ、

淡い光が布の中を走った。


ピンク。

ブルー。

ラベンダー。


三色の光が、装束の胸元に集まり、

まるで“新しい色”を生み出すように混ざり合う。


レイアが息を呑む。


「……彩……

 装束の色が……変わってる……」


彩は自分の胸元を見つめた。


そこには、今までなかった“紋様”が浮かんでいた。


三色の花弁が重なったような、淡い光の紋。


ミュレが叫ぶ。


「それ、“核の紋”だよ!

 色脈の核に触れた巫女だけが持つ印なんだよ!」


リュミエが説明する。


「その紋は、彩が“色脈の力を扱える”証。

 あなたは今、核の力の一部を宿しています。」


彩は胸の奥の熱を感じながら呟いた。


「……これが……核の力……?」


ヴェイルが静かに頷く。


「核はあなたに“色の記憶”を託した。

 これからあなたは——

 色脈の流れを操る力 を使えるようになる。」


レイアが驚いたように彩を見る。


「色脈を……操る……?」


彩は手を前に出した。


すると——

地面の下を流れる色脈の光が、

彩の手に呼応して揺れた。


どくん。

どくん。


光が彩の指先に集まり、

淡いパステルの粒となって舞い上がる。


彩は息を呑んだ。


「……動いた……

 色脈が……私の手に……」


ミュレが嬉しそうに跳ねる。


「彩ちゃん、すごいよ!

 色脈の“流れ”を感じて、動かせてる!」


リュミエが補足する。


「色脈を操る力は、

 泉の浄化、無彩獣の弱体化、

 そして——虚彩への対抗に必要な力です。」


ヴェイルが静かに告げる。


「境界の巫女よ。

 あなたは今、核に選ばれた。

 世界の色を取り戻すための“鍵”となった。」


彩は胸に手を当て、強く頷いた。


「……私、やる。

 この力で……世界の色を取り戻す。」


レイアは迷いなく言った。


「彩。

 お前がどんな力を手に入れても……

 俺は隣に立つ。」


彩の巫女装束が、

ラベンダーとピンクの混ざった光を放った。


核が授けた新しい力。

それは、虚彩との戦いに必要な“希望の色”だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ