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 魔道士組合からの宿屋までの帰り道の途中で昼メシを食い、腹を満たしたオレたち三人は満腹の幸福感に浸りつつ、宿屋の扉をくぐった。

「──おーい、主人。長期宿泊の────」

 宿屋の中に入ると同時に、マシカにしばらく滞在する事になった故、長期宿泊の手続きをしようと宿屋の主人に声をかけた。が、オレの言葉は途中で途切れた。その理由は、

「──おい!? 大丈夫か?」

 宿屋の主人と従業員、更には宿屋にいた客たちまでもが、ロープでぐるぐる巻きにされて床に転がっていたのだった。オレは素早く、宿屋の主人の側に駆け寄ると自分の腰に提げている剣を抜いて彼をぐるぐる巻きにしているロープを切る。すると、宿屋の主人は自由になった自らの手で猿ぐつわを外すと、

「ああ、お客さん、助かったよ。──」

 礼を述べて、この宿屋で起こった事を語った。


 さて、宿屋の主人が語った話を整理すると──


 昼のピークが過ぎて、宿屋の食堂の利用客が疎らになった頃のこと。貴族然とした女とその連れ二人が宿屋へやって来た。

 その三人組は、話を聞くフリをして宿屋の従業員を呼び寄せると、なんと、ソイツらはその従業員を人質に取った。更に、人質を盾にして、宿屋の中にいた宿屋の主人を含めた従業員と客たちをロープでぐるぐる巻きにしたのだった。

 そして、その三人組は宿屋の主人に“「オレらが泊まっている部屋はどこか?」”と尋問した。

 宿屋の主人から、“オレらが泊まっている部屋”を聞き出した三人組は、ぐるぐる巻きにした宿屋の主人たちに猿ぐつわを噛ませると、“オレらが泊まっている部屋”へと向かっていった。


 ──のだとか。

「……なる程。」

「白昼堂々と押し込みなんて凶悪な狼藉を働くなんて、なんたる悪! 絶対にとっちめてやる!」

「……あ、あの、師匠?」

 宿屋の主人の話を聞き終えたオレは、いまだにオレらが泊まっている部屋の中にいるであろう押し込み犯を“どうしてやろうか?”と思案。そんなオレの横では、「悪は赦さない」が信念の一つであるエリーが正義の炎を滾らせ。ターミは初めて見るエリーの一面に狼狽していた。

 それから、オレらは宿屋の主人と共に宿屋の従業員たちも自由にし、

「──さて、オレらは、押し込み犯をしばいてくる。憲兵への通報と、客たちはアンタらに任せた」

 宿屋の主人たちにこの場を任せ、“押し込み犯がいる”オレらが泊まっている部屋へ向かった。


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