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魔道都市マシカに到着してから二日が経った。
オレは昨日にアポイントを取った『魔道士組合地方統括支部の支部長』と面会するため、朝食後、準備をして『魔道士組合地方統括マシカ支部』へ。
「んじゃ、『届け物』を届けてくるわ。ターミは外に出るときはエリーに同伴してもらって、エリーから逸れるなよ。」
宿屋の一階にある食堂で朝食を食べているエリーとターミにそう言って、オレは宿屋から出掛ける。
宿屋を出て、魔道士組合地方統括支部がある区画に向かう。まだまだ朝の残り香が残る時間帯。起きたばかりの魔道都市は中天に向けて昇る太陽が白く照らす。
少し歩くだけでも魔法関連の店が至る所に建ち並ぶ。さすがは魔道都市といったところだ。道を行き交う通行人の中にも、買い出しに出ててきたと思われる研究に没頭して室内に引きこもりの生っ白い魔道士の姿がそこかしこに散見できた。
「昨日も思ったが、マジで魔道士だらけだな……」
そんな独り言を呟きながら、道を急く。
魔道士組合地方統括支部の建物がようやく見えてきた。
魔道士組合の施設が近いからか、道を歩く魔道士たちの数がオレらが宿泊している宿屋の近辺とは段違いだ。
「──お兄ちゃんー!」
「──ご主人様ー!」
おや? どうやら、エリーとターミが付いてきたようだ。
オレは歩みは停めず、顔だけ振り返り二人の姿を視界に確認。二人がオレに追い着いたところで、
「出掛ける前にも言ったが『届け物』を届に行くだけだ? 一緒に来ても面白いこともなにもないぜ。それとも、お前らは、施設で勉強でもするのか?」
と、問う。魔道士組合の施設は“魔道士としての登録”をしていると、一般人は使用料や受講料がかかる魔道士組合のサービスの一部が無料だったり、格安になる。他にも登録している魔道士だけが利用できるサービスもある。ただし、魔道士として登録しても“見習い課程を修了”していないと、魔道士専用のサービスは受けられない、のだとか。
「お!? そういえば、ターミちゃんにしっかりと魔道の基本を教えないといけないんだった。たはは……、忘れてた」
……はぁ~、師匠として大丈夫か? エリーの奴……。
「あ! そうだ! お兄ちゃん、ここマシカに一、二ヶ月くらい滞在しない? ターミちゃんに魔道の基礎をしっかりと教えたいし。」
「ん? ……ああ、いいぞ。この『届け物』を届けたら、もう急ぎの用事もないしな。」
「ありがとう、お兄ちゃん♪」
オレがマシカでの長期滞在に同意したことに喜ぶエリー。どうやら、つい今し方の杞憂は早計だったようだ。
そんなことを思いつつ、
「今一度言うが、今日は『届け物』を届けるだけだ。それでも、二人は付いてくるのか?」
とのオレの再度の問いに、二人は、
「もちろん!」
「はい、もちろんです!」
首肯するのだった。




