表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/19

12

 町を出て、隣の町で午後のおやつ休憩を取り、その後、次の町を目指して道を行くオレたち。

 ちなみに、奴隷商の館でもらった『菓子折』は、午後のおやつ休憩で頂いた。勿論、食べ物を粗末にするプエッラにはやらないつもりだったが、腹の虫を“ぐーぐー”と鳴らしてカフェのテーブルに齧り付いて涎を垂らすキモい姿に已むを得ず恵んでやった。閑話休題。

「──よう! ラクルじゃねぇか。偶然だな。」

 最近、聞き覚えた声に視線を聞こえてきた後方に向ければ、

「よう、ガイツか。」

 そこにはガイツ率いる傭兵たち。よくよく見ると、彼らに護衛されている旅商人が一人。

「ふーん、依頼か。」

「ああ。」

 ガイツはオレの横に並び歩きながら、オレの旅の連れ──エリーたちに目配せしながら、

「男一人に女三人の旅路とか、ウハウハだな」

 男所帯故か、羨ましそうだ。だが、オレとしては断じて、

「そう見えるか? だがな、あっちの茶髪はオレと同郷で“妹分”的な『破壊魔(デストロイヤー)』エリティア様で、その隣のピンク髪の()はその弟子のターミ。んで、あっちの金髪は“オレらの『()()()()()』”だ。これが、“キャッキャウフフな御一行様”に視えるなら、医者に行って目を診てもらえ」

 否だ。

「──ちょっと、わたくしの何処が、き……『金魚のフン』なのですわっ?!」

 おや、どうやらプエッラに聞こえていたようで、凄いお冠だ。尤も、聞こえるように言ったんだけどな。

 そして、オレはプエッラの猛抗議の声を当然スルーだ。

「な。全然“ウハウハ”には見えないだろ?」

「……そうだな」

 ガイツは今のオレとプエッラのやりとりを見て、苦笑い。

「とろこでよ、やっぱり“アンタ”が『世直し』ラクルだったんだな」

 ──…………はぁ~。

 オレは一瞬、ガイツの言葉を否定しようかと思ったが素直に白状する。

「……そうだよ。この前は別人のフリをしたが、不本意ながら“『世直し』ラクル”なんて呼ばれてるのは確かにオレだ。」

 エリーのことを紹介した時点で、バレているとは思っていた。なにしろ、今現在流布している“『破壊魔(デストロイヤー)』エリティアの噂話には、『世直し』ラクルが常にセット”だからな。

「なあなあ、ってことは“『カメリア大陸』での世直し話”も本当なんだろ? 聞かせてくれよ? な?」

 ガイツはオレが“噂話の当人”と認めるや、目の色を変えて、『世直し』したエピソードをせがんできた。ホント、やれやれだぜ……。

「先に言っとくが、“オレ自身は自ら『世直し』を進んでしてたワケじゃないからな。仕方なく、手伝っただけ”だ。そこんとこは覚えておいてくれ。────」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ