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続々・岩の洞窟4

 獣人の肉を食うのは野蛮だ、と云うのは鯨の肉を食うな、と一緒なのでこれ以上触れない。

 何しろ好き嫌いで選り好みしていたら、この世界では生きていけない。

 ミケも『肉』の処理に来たようだ。

 大きな袋の口を開けて、手を突っ込むと、中からズルズルと色々引っ張りだしてカウンターに置いていく。

 俺はそっと肉屋を離れた。

 少し進むと、デザートを売っている屋台がある。

 ゼリー、ジェラート、グミなどが売られていた。

 「どこからミルクとか仕入れているのか・・・・」

 俺が頭を傾げていると、口の周りにジェラートをべったりと付けたキララがやって来て、ニコニコしながら店の裏手をグーの手で示した。

 店の裏手は生ごみの捨て場になっていて、水牛が廃棄された野菜クズをむしゃむしゃと食っていた。なるほど、ミルクは間違いなくコイツのものを使っている。

 通りに戻ると、向かい側から水の流れる音がしている。岩の洞窟から流れた水が小川になっているのだろう。キララがグミを噛みながら指示したので覗いてみる。

 洗い場でおばさんたちがおしゃべりをしながら、色々なものを洗っているが、透明なゲル状の物体を洗っている人がいる。あれは核を壊したスライムの死体である。

 「せっかいすいに、ひとばんつけて、きれいなみずで、あらうと、グミのざいりょうになるんだよ」

 キララが説明した。

 小川の辺りには果樹が植えられている。これも材料に使うのだろう。

 そこへおっちゃんが来て、果樹の根本に堆肥を撒いた。材料に人糞が使われているのは間違いない。このエリアで結構なゴミや排泄物のリサイクルが行われているわけだ。

 「ゼリーの材料は?」

 「ほねだよ」

 キララはそう言うと、オブラートに包まれたゼリーを口の中に放り込んだ。

 「ふうむ、無駄がない・・・・」

 「おかわり」

 キララはそう言うと、再びスイーツ売り場に向かった。

 俺もつ折りに戻ろうと回れ右をしたところ、

 「お・・・・」

 果樹の影でジェラートを舐めているマギーを見つけた。そっとしておこう。

 岩の洞窟入り口周辺に出ている屋台は、総てマインツ商工会の許可を得ているのだが、エリア入り口の表示板より外、警備兵のいる辺りまでの空間はフリーマーケットになっている。

 ここで戦利品の交換や、売買が行われるのだが、商工会に日本円にして120円を払えば、誰でもバザーを開ける。

 いや、そこの看板に書いてある文章を読んだだけだが。

 何を売っているのか、と覗いてみると、まだ血のついた武器防具や、中途半端に使用された形跡が有る薬品などが売られている。

 多分、PvP エリアでの戦利品だ。

 もう山腹から聞こえてきた爆発音も聞こえないし、空を飛ぶワイバーンもいない。

 あらかたカタが付いたのだろう。



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