ミスリルの武具1
ギンガナムの許を去った俺とソフィアは、メンバーとの合流場所へ向かった。
広場の外周にある欅の木の下。
そこで他の連中はランチにありついていた。
「帰ったよ」
ソフィアが告げると、
「お帰り」
「おかえりなさいニャー」
「おかえりー」
「うむ」
と他の四人が出迎えの言葉をかける。
「聞いてよ、コイツ!」
ソフィアは思い切り俺の背中を引っ叩いた。
「なんと、あのギンガナムにカスタム武具を作ってもらったんだ!」
一同、驚く。
「あの伝説の名工がねぇ・・・・」
ロゼがジト目で俺を見た。
「みせてみせて!」
キララがぴょんぴょん跳ねながらおねだりする。
コイツ、ジャンプすると俺の顔のあたりまで飛び上がる。
すごい跳躍力だ。
俺は袋から武具を取り出した。
剣はともかく、鎧はコンパクト型になっていると、それほど重さを感じない。
俺が両手をプルプルさせながら剣を欅の木に立てかけようとすると、
「見せてみろ」
と言って、マギーが『片腕』で剣を取り上げた。
いくら腕力がある魔族と言っても、俺は持てなかった重さの剣を・・・・
「良い剣だ」
マギーは片手で剣をブンブン振り回す。
「その鎧もカッコいいよな」
ソフィアがコンパクトな鎧をポンポンと叩く。
「でも、勇者専用なんでしょ?」
ロゼもポンポンと叩く。
「じーっ」
キララは自分で効果音を発しながら鎧をしばらく見ていると、
「これは戦士系の職業ならだれでも着られるよ」
と鑑定した。
鑑定ができるって事は、賢者、ビショップなのか?
「まあ、マギーも剣を振るえたしね。そうなのかな」
そう言ってソフィアは鎧の胸部分だけ抜き取ると、頭から被った。
いくら俺が貧弱な勇者と言っても、さすがに男と女では体格が違う。
ブカブカだ。
しかしソフィアが肩、胸と鎧を叩くと、
シューッ
とジャストフィット。
胸の膨らみ部分までトレースして、女クレリック仕様ブレストアーマーになった。
「おっ、ぴったり」
ソフィアはクルリと一回転してポーズを取る。
「なかなか似合うじゃない」
ロゼは立ち上がると、なぜか鎧の胸部分を触った。
ううむ・・・・
俺は一つの疑問が頭をよぎったのでソフィアに質問してみる。
「重くないのか?」
「別に」
ソフィアの答えは簡素だった。




