魔族の名匠2
「まず武器から行くか」
ギンガナムは金属棒を取り出すと、ペンチで弟子に片方を持たせ、トンカンとハンマーで叩き始めた。
熱してもいない金属棒は、見る見る剣の形になる
これは鍛冶と言うより3Dプリンターといった感じか。
わずか一分程度で、立派な片手剣が出来上がった。
「次は鎧かな。マサムネ君、材料は何が良いかな?」
材料か・・・・やはりレベル50相当と言えば、フルプレートの鎧だな。
「プレートアーマーって、出来ますか?」
「ミスリル合金のプレートアーマーで良いかな?」
「お願いします」
ギンガナムは青白い光を放つ金属板を取り出すと、これまたトンカンとハンマーで叩く。
これを何回か続けて、ミスリル合金製のプレートアーマー一式が出来上がった。
「それでは着て見給え」
俺はカッコいいプレートアーマーを装備した。
だが大きすぎる。
「立ったまま、動かないでくれたまえ」
ギンガナムは小型のハンマーで、鎧を着たままの俺をトンカン叩く。
すると、ジャストフィット。
俺の体型にピッタリとフィットした。
フィットしたのは良いのだが、急に鎧の重さが現実のものになってきた。
「お・・・・重い・・・・」
「ふむ、やはりバイタリティが不足しているようだ」
ギンガナムはハンマーで俺の頭、アーメット部分の天辺を軽く叩いた。
すると、カランと鎧は脱げて、携帯用のコンパクトサイズになる。
「剣を持って見給え」
ギンガナムは鞘の部分を持って、俺に剣を渡す。
なにやら軽く持ってる・・・・重い!
ギンガナムは軽々と持っているのだが、俺には持てなかった。
「これは・・・・!」
「ストレングスが足りないようだ」
「もてません・・・・」
「レベルを上げないとダメだな。それはプレゼントしよう」
「は・・・・い・・・・」
俺は剣と鎧を何とか袋に詰めると、ギンガナムに別れを告げた。
「お世話になりました」
「うむ、精進したまえ」




