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年末年始

コガちゃんがノロケまくって、お茶会は終了した。


怒り、悲しみ、理不尽、不合理、到底(とうてい)なっとくできない問題を最後は愛で全てひっくり返された。


歌織は家に帰って、どっと疲れた。


原因は本人にもわからない。


けれども、確かな疲労が歌織にのしかかった。


  ※


翌28日 年末


一般的には大掃除やおせちの準備やらをで大忙しである。


歌織の実家も朝から母が大掃除を行っている。


歌織はダルそうに自分の部屋と荷物を片付け、早々に切り上げる。


「自分の部屋が終わったらこっちも手伝って!」

母は例年と同じセリフを言うと、歌織からも例年のセリフが返ってくる。


「年明けに新番組のアフレコがあるから、台本読みしないといけないの」


歌織は華麗に大掃除を回避する。


お正月の飾りつけ、おせちづくり、大晦日の買い出しも全て華麗に回避して、年末のテレビ番組を家族と笑いながら見る。


母親に年越しそばを目の前まで運んでもらい 「いただきます」


ズルズルそばを食べながら大笑いし、団らんする。


母親が心配そうに見ている中、歌織は爆笑を続ける。



   ※


歌織はアイドル声優としては100点の年末年始を過ごした。


何もない、なさ過ぎて逆に疑われるくらい何もなかった。


家族は27歳の娘の将来を心配するが、本人はいつまでも17歳の気持ちだった。



2日から友達と京都に1泊2日で旅行に行くと聞いて、家族は邪推し喜んだ。



「行ってきます」

2日の早朝から歌織は東京駅に向かって出発する。


「いってらっしゃい」

母がニヤニヤしながら手をふる。

父は複雑そうな表情でうるんでいる。


「今度、友達を家に連れてきてね」

母は微笑みながら歌織を見送った。


東京駅に着くと、浜倉沙音と井ノ瀬裕華が先に到着していた。


「ゆーぼう先輩わざわざ見送りに来てくれたんですか?」

歌織が2人のもとに駆け寄り、尋ねると意外な返事が返ってきた。


「結婚相談所を追放されました」

井ノ瀬裕華は苦々しげに唇を噛んだ。



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