お風呂回④
「裕華先輩の胸はⅮカップの割に大きいですよね」
「あんたアンダー60のBでしょ」
「Cです」すかさず歌織は否定する。
「図々しいわね。27年生きてきて奇跡的に1回あったか無かったような自己最高記録を常に主張するんじゃないわよ」
「違います~スタイリストさんがトップとアンダーの差が14cmあるからCって言ってくれてます~」
「あるか!どんだけ甘やかされてるのよ。そんでそれを信じてるなんて…」
「歌織の胸はブラタンクトップにパットを詰めてその上からやっとCカップのブラジャーができるくらいよ」
「高級ブランドのスカーフを買った時みたいにゴツイ袋と過剰包装で中身は1割よ」
「ひどい!そんなことないです。私は全体的に細いから小さく見えるだけで、脱いだらそこそこあるんです」
「今脱いでるわ!全裸で見て比較して無かったでしょうが!」
「…………いえ、札幌もいわ山531メートルと高尾山599メートルくらいの差なのでほぼ同じですね」
壁にある富士山を眺めながら歌織が悟りの境地に達する。
「勝手にいっしょにするんじゃないわよ!あたしは158cmアンダー70のEかDなんだから体積が違うのよ体積が!」
「へぇっ?どういう事ですか?」歌織は苦手な数字が出てきて考えることを放棄する。
「土台の広さが違うから体積に圧倒的な差ができるのよ。あたしが歌織と同じアンダー60だったらGカップの体積があるってことよ」
「……諦めたからこの話は終了ですよ」
戦っても勝てない…計算できない歌織だが現実を見て投了する事を選んだ。




