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SOS 087 vsサイエン2

『ははっ! カイケンちゃん!

大丈夫? もうすぐ王様死んじゃうよ!?』


『はいはいうっさい。

まだ大丈夫ですよ』


 無駄口を叩きながらも、

カイケンとサイエンは猛烈な

攻防を繰り返していた。


 カイケンの攻撃は

豪腕と表現する他ないくらい強烈だが、

サイエンにはあたらない。

 理屈は不明だが、妙な術式により

カイケンの攻撃がスルリと通り抜けてしまうのだ。


 所々で避けているところを考えれば、

カイケンの攻撃が全く通らないわけでは

ないのだろうが、当たる気配もない。


『へいへーい? どうしたのー?

全然当たらないわよー?』


 サイエンはおどけながら、

懐から妙な塊を取り出す。

 それをポイと投げると、

塊はたちまちバラけて小さな人形達になった。


『へい! コブちゃんズ!

やっちまいな!』


 ノリノリで術式を唱えると、

小さな人形達は大きくなる。

例えで言えば人間の5才児くらいだろう。

 

『また珍妙な発明を……』


 カイケンの言葉は最後まで続かない。


「「「ギィイイイイイイイイ」」」


 サイエンのいうコブちゃんズ達が

全てを言い終わる前に、

カイケンへと襲いかかってきたからだ。


『ったくもう!』


 カイケンが仕方なく応戦する。

しかし、サイエンのコブちゃんズは意外に

性能が高く強い。


『あはっはー。ほらほら!

王様死んじゃうよー? どうするー?』


 サイエンの笑い声が《洞穴》に響く。

 その余裕を牽制するように

怜悧な声が空気を変えた。


「《疾風刃》」


 コブちゃんズ達が、一瞬で

バラバラに切り裂かれる。


『にゃにゃんと?』


「とりあえず、そのふざけたお面の女が

今回の首謀者ってことですか」


 グレースが現れたのだ。


『ほぼ正解』


 カイケンが端的に賛同すると、

グレースは懐から薬を取り出す。


「陛下は私が、あなたは時間稼ぎを」


『わかった』


『おいおい? 二対一とは卑怯なりよ!』


『あんたが言うな!』


 懸念材料が無くなったカイケンは

さっきよりも動きにキレが増していた。


 グレースがその隙に新国王への

応急処置を行う。


『ムムム? そっちがそうくるなら

こっちも助っ人呼んじゃうもんねー!』


 サイエンが叫ぶ。


『へい! 姉ちゃんズと妹ちゃんズ! カモン!』


 サイエンの周囲に複雑怪奇な術式が浮かび上がる。

そこから出て来たのは、サイエンと同じお面を

しながらも、姿形はまるで違う異形の怪物達だった。


『やっちゃえ! フーフー!』


『何てデタラメな…』


「一旦、引きますよ!」


 応急処置を終えたグレースが叫ぶ。


『させませんってば! 常識でしょ!』


 サイエンがそれを防ぐ為に、

異形の怪物達をけしかける。


「《迅雷網》」


 グレースが先手を打つように術式を唱える。

生成されたのは雷で作られた壁だ。


『にょにょ!?』


 怪物達がその網に掛かると、

突如として動きが鈍くなった。


『《穿戟》』


 一瞬の隙をついて

カイケンが術式を込めた飛拳を撃つ。


 空間を抉るような衝撃の波動が

サイエンの顔面に被弾する。


 勢いのまま後ろに飛ばされるサイエンを

振り返りもせずに、

カイケンとグレースは入り口へ向かって駆けた。

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