表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/253

SOS 049 予感

「理性を取り戻しましたか。残念」


「…………それはどうも」


 カイケンをまたぐ形で立っていたシルビアは、

鼻血を手で拭い、まだぐらぐらする

意識を無理やり立ち直らせる。


 正直危なかったが、

ソアラと脳内で会話したおかげで、

意識を繋ぎとめて置くことが出来た。


 合わせて、向こうの状況も分かった。

あの少年が目覚めたらしい。


「それで、あなたは何者なんですか?

どう考えても、普通じゃないですよね?」


 カイケンの顔を覆っていた面が砕け、

その中にある見たことも無い

機械たちが無機質にシルビアを見た。


「国家十二織をご存知ですか?」


「…ええ。王家が管理する国営組織の総称でしょ。

というか、子供でも知ってるわよ」


 シルビアは目を離さずに、そう答えた。


「私は、そのどの組織にも属していない、

組織の一員です」


「……つまり、地下組織ってこと?」


「いいえ、違います。

()()()()()()組織です」


 その言葉に、何か

得体の知れない響きが混じっていた。


「……新興宗教か何か? 流行ら無いわよ」


「それも違います

ですが、もうすぐわかることでしょう」


 シルビアが何か話そうとした矢先、

遠くから見覚えのある二人が

全速力で向かってきているのが分かった。


 ガジェットとトールの二人組だ。


 馬などは使わず、

二人とも自分の足でかけてくる。

流石に戦術ギルドの精鋭であり、

凄まじい速度で迫ってくる。


「では、失礼します」


「え?」


 シルビアが一瞬の間、目を離した隙に、

カイケンが見たことのない道具を取り出して、

そう呟いた。


 逃げられる、と思った時には既に、

その存在は掻き消えていた。

まるで写し絵から鋏で切り取ったように、

忽然と姿を消した。


 足で踏んでも手で触っても、

痕跡の欠片も残されていない。


「……とんでもないわね」


 うすら寒い恐怖が背筋を通るが、

ともかく二人の青年将校の相手が急務となった。


「おい! 何だ今の爆発音は!」

「何があった!」


 状況に辟易しながらも、シルビアは真面目に向き合う。


「…一応、私が理解出来ている範囲でお答えしますが、

あまり要領は得ないかも知れませんよ。いいですか?」


「…わかった、頼む」


「でもまあ、座っていいです?

ちょっと限界でして」


 シルビアはその場でへたり込む。


 二人はシルビアの状態を改めて見て、

かなり疲労困憊しているのが分かった。


「あ、ああ、構わない。

楽な姿勢になってくれ」



 その後、シルビアは二人と情報共有を行った。


 そして、やや不穏な情報を知る。


「つまり、フランドル様は…」


「ああ、行方知れずだ。

問題が起きたとしか思えない」


 シルビアの脳裏に、悪い予感が芽生える。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ