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SOS 041 共鳴

 シルビアは考えた。


 どうやら、尾行されていたのは

自分も同じらしい。


『どうでしょう。聞きたいことは』


「いつから、見張ってたの?」


『その質問にはお答え出来ません』


 ピシャリと回答を否定される。


「…わかったわよ。

聞きたいことは色々あるけど、

じゃあ、あの子の能力は一体何なの?」


『《融合化》と呼ばれる固有能力です』


 意外にもカイケンはすんなり答えた。

答えてくれるとはそれ程に思っておらず、

シルビアは反対に戸惑った。


「え、あ、答えてくれるのね?」


『はい、他には』


「えと、その《融合化》って何?」


『二つ以上の異なる存在の

共通意識部分を同一的に変化

させるもの…と、言われております』


 よく飲み込め無いが、言い回しとして

カイケン自身もそこまでわかっていない気がした。


「…そもそも、何でそんな能力を

召喚された子が持ってるの?

偶然にしてはデタラメじゃない?」


『偶然ではなく、必然ですので』


 カイケンははっきりと断言した。


「…つまり、召喚した少年がたまたま

能力を持っていたんじゃなくて、

能力を持っていたから、召喚されたってこと?」


『察しが良くて何より。

概ねその通りです』


「そんな能力聞いたことがない」


『こちらの世界の存在では

有りませんので』


 シルビアは、流石に言葉を失う。

そもそも、異世界召喚は空想やおとぎ話の

類であり、現実には不可能とされているからだ。


『信じられない気持ちは分かります。

ですが、あなたにとっては

まさに夢に見た状況ではないですか』


「…何が言いたいの?」


『道具に頼らず、思うまま

力を存分に振るえるのですから』


 相手はシルビアをよく知っている。

それがわかる言い方だ。


『仕方ありません。

では、あなたの迷いを

断ち切って差し上げましょう』


「は? どういうこと?」


『もうすぐ、あなたは

ソアラ=サングリットとの《融合化》

が始まります。

簡単に言えば、彼女の膨大な力が

あなたに流れて来ます。

その力を存分に使ってみて下さい』


 シルビアが疑義を唱える前に、

急激な変化が彼女を襲う。

 カイケンが言うところの《融合化》だ。


「…ぐっ!」


『遠慮は要りません。

こちらも本気ですので』


 シルビアを捉えていた拘束が

一瞬で弾かれて消える。


 みるみるうちに、

膨大な神導力がシルビアから溢れてくる。


 同時に、ソアラの状況も伝わってきた。


「(あの馬鹿正直娘、山の主を討伐でもするつもり?)」


 それはまずいと考えたが、

カイケンはお構いなしに宣言する。


『頑張って下さい。いきますよ』





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