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SOS 209 出立

「……王都の冒険者ギルド本部か。

まさかこんな理由で訪問することになるとは

思ってもいませんでした」

「そっか。シルビアちゃんはまだ行ったことないのか」

「ええ。というか、旅費もそうですが

滞在費が馬鹿になりませんからね。

普通の一般人が気軽に出かける場所じゃないでしょ」


 シルビアは最低限の荷物を持つと、

いち早く荷馬車に乗り込んだ。

場所取りをしなくても、すでに貸し切りで依頼しており

他の集団が相乗りすることはない。

 それでも、シルビアは自分の

お気に入りの場所(奥の角)を陣取る。


 ソアラはそれに続き、シルビアの隣に腰掛ける。

最近は二人の距離も穏やかになっていて、

近くに居ても触発することが無くなってきた。


 それはおそらく、部外者で混雑する住まいにおいて

顔見知りの存在が心強いという、

ある意味で至極まっとうな理由からくるものだった。


「ご主人様。御足元にお気を付け下さい」

「お気をつけ、く、下さい」

「大丈夫ですよ。それぐらい」


 今回の王都訪問はシルビアとソアラ。ゼンと白雪。

そしてマリンの五人で向かうこととなった。


 使用人でマリンを選んだのは白雪だった。

理由としては単純に戦闘における

強さと応対力。後はゼンに対する畏怖の感情が

良い方向に向かう気配があったからだそうだ。


「ご主人様。行ってらっしゃいませ」

「「「行ってらっしゃいませ」」」

「行ってらっしゃい。

留守は俺に任せな!」


 残された使用人で地人族のソフィアを

給仕長代理に任命した。

 後のベルとシュリ・シュラのコンビは

彼女の下に付くことになる。


「まあ、問題ないでしょう」

というのが、白雪の見解であった。


 もっとも、二重の意味で

既に保険はかけている。


 ピースに至ってはとりあえず

「放置で良いでしょう」

と白雪もおざなりな対応で終始した。


 ピースは白雪の雰囲気が変わったことで

彼女がシロであったことに

気がつかなかったという。


「王都の最寄りの街を

三つほど経由して向かいます。

七日ほどあれば到着するでしょう」


 かつてのシロが踏破した道のりからすれば、

とても緩やかな道程だ。


「それじゃあ、行ってきます」


 ゼンはカルマリを出立した。


 そして彼達の出立と合わせるように

一つの影が彼達の後をついていく。

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