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SOS 195 次王

「……はあ、やっと人間らしい生活に戻れるかも」


 ヒナギクは精気の抜けた表情で

冒険者ギルドのカルマリ支部を後にする。


 正直、いつもは冷やかしにいく

店にも寄り道する気力が無く、

ヒナギクは真っ直ぐ家に帰る途中だった。


 屋台で晩御飯を調達して、

後2つほど角を曲がれば、

管理職員の女性宿舎に到着する。


 そこで、ヒナギクは奇妙な光景を目にした。


 先頭を蒼い髪と緑の目をした美しい給仕が歩き、

その後をゾロゾロと同じ給仕服に身を包んだ

行列がついていく光景だった。


「……ナニアレ?」


 ヒナギクは首を傾げてその様子を見送った。



 先頭の白雪は落ち着いた淑女のような

笑みを浮かべていた。


 一方、その後をついていく連中は

頑張って笑っているものの、目が死んでいた。

 全員が年頃の女性であり、

なかなかに目立つが、先頭の白雪は

全く気に掛ける事もなく

買い物を続けていく。


 白雪の後に続く女性達は、

全員がそれぞれの組織からの刺客であり、

全員が白雪にボコボコにされた経緯を持つ。


 絶対服従を条件に生かされている

彼女達は表向き、ゼンの屋敷で

住み込みで働く女性給仕という扱いになっていた。


 奴隷という言葉はゼンが嫌った為、

そのような落とし所となったわけだ。


「さあ、皆さん、愛しの旦那様が

お待ちしております。

急いで帰りましょう」


 にこやかな殺意の圧力を掛けながら、

白雪はその生ける屍たちを引き連れて行く。



 その頃、王都では、

ピリピリとした雰囲気の中で、

時期国王の選定会議が進められていた。


 選定と言いつつも、実質は

先代王の末弟に引き継ぐ事が濃厚で

本来は形式的なものであるが、

会議は思いがけず紛糾していた。


 どこからか、先々代の王の

隠し子であるゼンの情報が漏れたからだった。

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