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SOS 171 粒

『ある子供の面倒を見て欲しいのだ』

「……あたし子育て経験は無いですけど?」


 ヒナギクと山猫(アルマ)は場所を移し

会話を始めた。

 俄かに中庭が騒がしくなっているが

二人は気にしない。


『いや、おまえサンより少し幼い

女の子だよ。

ちょっと気にかけて欲しいだけだ』

「……それでよくあたしに

躊躇なく攻撃してきましたね」

『すまんがそういう生き方しか知らないんだ。

……まあ、悪い話じゃ無い。

その子はもうすぐ新設ギルドの

グランドマスターになるからな』

「……あたしより年下の女の子が……?」


 信じがたいが、相手が

嘘を言う意味も無かった。


『本名は教えられないが

字名は《リンネ》と名乗る筈だ。

俺からの伝言を出せば、

すぐに信用されるはずだよ』

「……まあ、権力者と

繋がりを持つのは

価値のあることですからね」


 そのことに興味はないが、

不要というわけではない。

 ヒナギクが溜め息を吐いた。


『おまえサンに、結果を見届けてほしい。

別に手を出しても構わないがね』

「それって意味あります?」

『あるさ』


 えらくはっきりと断言する山猫(アルマ)

ヒナギクは断る程の理解が出来ず、

渋々「まあ、それぐらいなら」と依頼を受ける。


『それじゃあ、次は俺の術式についてだ。

俺の術式は全ての《細分化》をすることに

その本質に据えたモノだ。

お嬢さんは、この世界の本質に

触れたことはあるか?』

「……あたし神様信じてないんで」

『はっ、俺もだ。

そうじゃない、この世界に隠れている

真実を感じたことはあるか?

ということだ』


 結局、どういうことなのか、

ヒナギクはハッキリと意味が飲み込め無かった。


『《宝銘》とそれ以外の術士の

違いが何か分かるか?』


「違いって言われても……

まあ、単純に強さでしょうか?」


『まあ、そうだな……。

しかし、強さとはかなり曖昧な基準

だと思わないか?』


 ヒナギクは唇に手を当てて考える。


「でも《宝銘》って、

最強の称号ですよね?

強くなければ

貰えないんじゃないですか?」


『ああ。

しかし、それだけではない。

必要なのは到達度合いだ』

「はい?」

『この世界の

真理そのもの、それが神導術だ』

「はあ」


 ヒナギクは気の抜けた返事をする。


『そして真理を超えた《神理》というべき

そうだな……存在があるのだ。

それに気がついたモノが、

《宝銘》として顕現するのだよ。

……おまえサンは、

この世界が何で出来ているか

知っているか?』


「何って言われても……」


『砂粒よりも遥かに小さな、

極小の粒。

そういう存在が集まって出来ている。

そしてその粒は、

無限に細分化される世界を持っている。

俺はそこで《神理》を得たのだ』







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