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裏スキルで最強異世界攻略~異世界召喚されたんだが、勇者じゃないと追い出されたので新しい国を作りました~  作者: トモモト ヨシユキ
終わらない世界を目指して。厄災と勇者の物語。
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7-2 失いたくない!

7ー2 失いたくない!


〈な二!?〉

雷が闇の中を走り、網状に広がっていく。

これは、封印の魔法をこめた銃弾だった。

例え、厄災であっても、この俺の封印の呪からは、ただでは逃れられないだろう。

俺は、生け贄の祭壇から飛び降りると魔導銃に次の弾を装填した。

厄災は、俺の封印の呪を破ると俺の方へと手を伸ばしてきた。

〈しネ!!〉

「それは、こっちの台詞だ!」

俺は、魔導銃を構えて厄災を撃った。

厄災と俺の力は、均衡していた。

バチバチっと火花が飛び散り、俺たちの力は、打ち消しあった。

〈ナンだ、ト?〉

「中和された?」

俺と厄災は、そのとき、一瞬、目が合うのを感じていた。

俺たちが見詰めあったその時、遠くから地響きのような唸り声と共に巨大な竜が俺たちの間に飛び込んできた。

〈りゅウ、だト?〉

「アズミちゃん?」

カナメ!

フワリと、俺は、何かに抱き締められるのを感じていた。

「アズミちゃん!」

「約束、だったでしょ?」

アズミちゃんの姿が消えていく。俺は、アズミちゃんへと手を伸ばした。

ずっと、一緒だよ、カナメ。

最後の小さな光が俺の手のひらにふわりと落ちる。

アズミ、ちゃん

俺は・・

俺は!

俺の内側にあった全ての光が解き放たれる。

〈ナンだ、こノ光、は?〉

厄災が闇を解き放つ。

俺たちの力は、どこまでも拮抗しつつ拡がっていく。

意識が。

拡がっていく。

俺たちは。

拡がっていく俺たちの意識は、いつしか、混じり合い、そして、解け合っていく。

俺は、見た。

厄災の人生を。

彼は、俺と同じように生き、そして、愛する者と出会い、恋をし、共に生きることを誓った。

そして、失った。

俺と、同じように。

愛するものは、失われた。

同時に、奴も、俺の人生を見ているのがわかった。

俺が、生き、アズミちゃんと出会い、恋して、そして、失ったことを。

俺たちは。

同じだった。

まったく、同じ。

俺たちは。

同じ現象の表と裏、だ。

俺たちは、混じり合い、消えていく。

俺たちは、お互いに打ち消しあって、消えていく。

最後の意識が消えるとき、俺たちは、失いたくない、と思っていた。

愛する者を。

この世界を。


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