6-6 廃虚にて
6ー6 廃墟にて
俺たちは、再び、パーティを組んで旅に出ることになった。
ナジこと、ナジナ・クルセム宰相だけは、エレクシア王国を守るために残ってもらうことになったが、他のメンバーは全員揃っていた。
俺と姫とアリサとジル。
そして、旅の間に増えた仲間たちがいる。
アズミちゃん、エリオス、カリファ、ホリィ。
俺たちは、全員でクリスティア王国に向かうことにした。
俺たちは、出発の準備をそれぞれ整えると集まった。
「行くぞ!みんな」
俺は、全員のことを見回した。みな、それぞれに頷く。
転移ゲートの魔法をこめた銃弾を俺は、発射した。
白く輝くゲートが開く。
みな、一斉にゲートへと飛び込んだ。
何かに体を通り抜けられる感覚の後、気づくと、俺は、雪の中に立っていた。
「ここ、は?」
俺は、前方を見上げた。
雪の中に王城が見えた。
「あれ、は・・」
「あれは」
姫が俺の隣に歩み出た。
「クリスティア王城、よ」
「クリスティア王城」
あそこが、始まりの地、だった。
俺がこの世界に召喚され、最初に、踏んだ地。
俺は、王城を見つめていた。
そして。
終わりの地になる。
空は、灰色で雪が降りしきっていた。
通りには、人どころか猫1匹いなかった。
俺たちは、全員が揃っていることを確認すると、姫を先頭にして歩き出した。
「とにかく、一旦、身を隠しましょう」
姫は、町外れへと俺たちを率いて歩いていった。
そこには、廃墟があった。大きな屋敷だったと思われるその場所は、ただ、一面の雪の中へと溶け込んでいっていた。
「ここは、昔、私が、私たち家族が暮らしていた場所、よ」
姫は、倒壊しかけた石の柱にそっと手を触れて言った。
「私たちの暮らした場所」
「知ってるよ」
カリファが囁くように言った。
「僕は、ここを知っている」
姫とカリファは、お互いの手を握り微笑みあった。
2人が共有しているものが何なのか、俺には、わからない。
けれど、わかることもあった。
2人は、この世界に2人きりだということ。
「誰だ?」
声がして振り替えると、そこには、ローブを身に纏った金髪の若い男が立っていた。
「姫?・・もしや、マージニア姫、なのですか?」




