5-3 面白くないものを面白くしよう!
5ー3 面白くないものを面白くしよう!
今のエレクシアの主な交易は、穀物などもあったが、バサラティ王国や、クリスティア王国には、絹織物や、生糸を輸出していた。
この世界には、まだ、絹は、作られていなかった。
俺は、蚕によく似た魔物であるモランをテイムして、育ててそれの吐く糸から絹を作っていた。
そういった交易をする上でも社交の中心となる場が必要だった。
俺たちは、社交場としての宮殿を新市街に造った。
それは、モラニティ宮殿とか、モランの宮と呼ばれていた。
モラニティ宮殿は、細部にまでこだわり美しい彫刻などをほどこされた白亜の宮殿だった。
そこで、我々は、各国大使をもてなしたり、夜会などを開いたりしていた。
モラニティ宮殿には、一応、女王の居室もあったのだが、姫は、そこには住むことなく、今まで通り、丘の上の屋敷に暮らしていた。
「あそこは、あまり好きではない」
とか言っていたが、本当は、1人で暮らしたくなかったからだろうと、俺は、思っている。
とにかく、こんな感じで国は、順風満帆だった。
俺は、丘の屋敷から退き、アズミちゃんと暮らすための家を新市街の一角に造った。
俺は、そこで、最近は、仕事をしていた。
俺の仕事とは、新商品の開発や、研究やらが多かった。
とてもじゃないが、勇者とは言えないな。
だけど、こんな日常が俺は、気に入っていた。
アズミちゃんは、かわいいし、俺は、好きなことをしていられるし、まったく、天国だった。
たまに、姫から呼び出しがあったけどな。
いつもの偉そうな調子で、俺を屋敷に呼びつけると、姫は、俺に言った。
「『白か黒か』ゲームの相手をしなさい、カナメ」
『白か黒か』ゲームというのはいわゆるオセロのことだ。
俺は、今、娯楽の開発に力を入れているのだ。
国が裕福になると、遊びが欲しくなる。
俺は、他にも、カルーケとか、ゲームセントラルとかを作っていた。
カルーケは、カラオケのことだ。
主に、酒場に設置されている魔道具で音楽を流して、それに合わせて歌を歌うというものだ。
そして、ゲームセントラルというのは、ゲームセンターのことだった。
そのうち、テレビや、パソコンも作りたい。
俺は、もっともっとこの世界を面白くしたかったんだ。




