5-1 交易国家 エレクシア
5ー1 交易国家エレクシア
エレクシア王国は、順調に発展していた。
最近では、砂漠を越えたところにあるバサラティ王国との交易も開始していた。
所有する空船の数も増え、今では、十数隻の空船が世界の空を行き来していた。
他にも、変化はあった。
王国には、ワイパーンの飛竜部隊ができた。
エレクシア王国は、もう、どこに出しても恥ずかしくない立派な王国になった。
だが、人々は、エレクシアがかつては、奴隷の国であったことを忘れない。
他の国は、神や竜が国を造った。
だが、エレクシアは、奴隷が造った国だ。
人々は、それを誇りにしていた。
いわく、エレクシアは、この世の最も虐げられた弱者が造った国だ、と。
考えたくないことだったが、姫は、ちまたでは、偉大なる女傑と言われるようになっていた。
いや。
姫は、ほぼ何にもしてないんだけどな。
そして、俺は、救世の勇者とか言われていた。
マジで、 恥ずかしいな。
俺たちの国は、最初にあった村と呼ばれる旧市街と、新しく造られた新市街に別れていた。
土で造られた旧市街に比べると、新市街は、お洒落で美しい町並みだったが、昔からこの国に住む人々は、泥でできた町並みを自慢していた。
この国は、何もない場所から始まったのだと。
新市街には、各種ギルドの支店もあり、賑やかで洗練された白壁の家が並び、賑わっている。
だが、俺たちは、落ち着いた旧市街の方が好きだった。
そこには、俺たちが1つ1つ造っていった歴史があったからだった。
エレクシアは、俺たちの国だった。
空船での外国との交易は、国同士の交易だったが、今では、民間レベルの交易も行われるようになっていた。
だが、そういった人々は、なかなか遠くの国とは、交易ができなかった。
俺たちの国の外には、巨大な砂漠が横たわっており、そこには、危険な生き物たちが
生息していたからだ。
そこで、俺は、巨大な地竜の一種である魔獣をテイムし、その背にホテルを作って、砂漠を越えて交易する人々のためのバサラティ王国までの定期便を運行することにした。
これによって、民間の人々でもバサラティ王国と行き来することが可能になった。




