4-3 蜂蜜ゲットだぜ!
4ー3 蜂蜜ゲットだぜ!
春が過ぎた頃、村の辺りは、雨季に入り毎日の様に雨が降る日が続いた。
俺は、最近、魔物の一種であるクィンビーという巨大なミツバチをティムして飼っていた。
目的は、蜂蜜を得ることだ。
クィンビーの巣箱を置いた回りの畑には、プリルというイチゴとよく似た果物の木を植えていて、クィンビーがプリルの蜜を集めるのと同時にプリルに受粉させて実をつけさせることにもなっていた。
俺は、雨の中、アズミちゃんを連れてクィンビーの巣箱を見に行った。
ブンブン飛んでいるクィンビーを払いながら巣箱を覗くと、密がたっぷりとたまっていた。
うん。
俺は、蜜を絞ることにした。
俺は、巣箱の中のクィンビーの巣からクィンビーを丁寧に払ってから、それをストレージにしまった。
そして、ストレージから蜜だけを取り出して大きな瓶の中へと入れた。
「いい匂い」
アズミちゃんがクンクン蜜の匂いを嗅いでいる。
この蜜は、プリルの花の密を集めたものでとても甘い香りがしていた。
俺は、スプーンで密をすくうとアズミちゃんの口に入れてやった。
「んっ!」
アズミちゃんの表情がとろん、となって夢見るような眼差しになった。
「甘い!」
この世界では、養蜂は、あまり盛んではなく、 人々は、蜂蜜を口にすることは滅多にない。
俺は、この蜂蜜を使ってアズミちゃんにおやつを作ってやることにした。
まず、魔道具のホットプレートに魔力を流して暖め、そこにムーアの乳で作ったバターを少し溶かしてやる。
そして、俺は、蜂蜜入りのパンケーキを焼くと皿に盛り付け、その上にたっぷりの生クリームとプリルの赤い実を飾り付けた。
その頃になると匂いに惹かれて姫やら、アリサ、ナジとジルまで集まってきていた。
俺は、彼ら全員にパンケーキを作ってご馳走した。
「おいひぃ!」
「甘くって幸せな味」
「なかなかうまいですね、これは」
みんな、ペロリと平らげてしまい、おかわりまでしていた。
俺は、この蜂蜜を次の行商で魔界へ行くときに持っていくつもりだった。
それから、俺は、プリルのジャムを作った。
甘酸っぱいおいしいジャムをたっぷりと中に入れたジャムパンを作ると。俺は、それをストレージに入れておいた。
ストレージの中は、時間の流れから切り離されているから、入れたパンは、いつまでも取り出したときには、焼きたての美味しさだった。
俺は、他にもいろいろな果物を育てていたので、それで何種類かのジャムを作って瓶に詰めた。
それに、果実酒。
俺は、まだ未成年だから酒は飲めないので、アリサに試飲をしてもらうと、とても
好評だった。
後、クルングの実のパイを焼いてみた。
クルングの実は、赤くて丸い、リンゴによく似た実で味もよく似ていた。
俺は、それらの品を次々とストレージに仕舞っていった。




