ここもはずれのような気がする
上の階に行くことに物が散乱しているらしい。
浄化に時間がかかるためにそのまま放置し、いつしか掃除をするのも面倒になったのかこのような状態になっているらしい。
リーンフリークスがそろそろ掃除しようかなと言っていた。
ちなみに4階ではその浄化の物体を私は目撃した。
「青と白のなんですかこれ。円筒形の……中からこう、身近に感じるものが出てきているような」
私はそれを見ながら呟くとリーンフリークスが、
「正解だよ。そこから空気を取り入れて浄化して吐き出す装置であるらしい」
「なんだか“空気清浄器”みたいですね」
「く? ……よく分からないけれどそうなのかな?」
リーフリークスは私に困ったようにそう答えた。
どうやらこの世界に“空気清浄器”はないらしい。
存在しない、予想もつかないようなものが私の世界にはあるのかもしれない。
そうして、4、5、6階と進んでいく。
ここのこれはあーで、だから“無い”といった話になる。
それらに正解ですと告げて私たちはさらに進んでいく。
上がりながら私はリーンフリークスに問いかける。
「ここの塔は何階まであるのですか?」
「9階だよ。後三つを見ればいいから気楽だよ、半分は見終わっているからね」
リーンフリークスがそう冗談を言う。
でも私としては場所を知っているので、なんとなくこう……。
しかしネタバレはほどほどした方がいいのかもしれないと最近思った。
そして進んでいくと、
「7階にはまた魔物が住み着いているようだね。とりあえずは倒しておこう」
リーンフリークスがそう言って魔物を倒してしまう。
今回は風魔法だ。
手際がいいというか慣れているというか。
ただこんな風にあっさり倒してしているのを見ると、
「そういえばチュートリアル君の能力って私まだ見ていないや」
「俺は出来る限り大変なことをしたくないんだ。いいか、大事な事なのでもう一度言う。出来る限り大変なことはしたくない!」
「そうなんだ~、頑張ってね」
「……遠回しに俺は、勝手な行動は慎んでくれとお願いをしているのだ。分かったか」
「えーと、危機に陥った人達の私を呼ぶ声がする?」
「……だから、他の人の危機もいいが、もう少しミドリは自分の身の安全も考えろ! どんな能力だって完全はないんだぞ!」
「あれ? もしやチュートリアル君、私の事を心配してくれている?」
「……それはまあ、俺が呼んだ“聖女”だし、なんだかんだでミドリのその性格は嫌いじゃないからな。気にはするさ」
「チュートリアル君は意外に面倒見がいいよね」
私が本心でそう述べると、クロードが沈黙した。
それから深々とため息をついてそれ以上何も言わなくなる。
リーンフリークスがそこで、
「クロード君も大変だ。さて、この部屋は正解かな? 僕としては出来ればもっと上まで行くのはご遠慮願いたいけれど……『暁の塔に眠るは、女神の願い。古き歌を奏で、恋願うはかつての花畑の約束』か。女神の下りも花畑の下りもここにはなさそうだね。クロード君はどう思うかな?」
「ここもはずれのような気がするな。それでどうなんだミドリ」
「“正解”です」
「さらに上がらないといけないのか。それでミドリが正解だと思っている場所に無かったらまた探すのか」
クロードのその言葉を聞いて私は、私が信用されていない気がしたが、とりあえず私達はさらに上を目指すことにしたのだった。
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