選択画面が現れた
マリアから自己紹介をしてくれるらしい。
「私の名前は、マリア・スノーレット。ここの学園の二年生です。得意な魔法は回復系の魔法です」
どうやら回復魔法が得意らしい。
そういえばさっき、真っ先にクレイに癒しをかけていたなと私は思い出した。
そう思っているとそこで機嫌の悪そうなクレイが、
「クレイ・ナイトメタル。得意魔法、炎系の攻撃魔法」
そのように自己紹介していくのを聞きながら私は、
「“騎士”って聞いたけれど、どういう意味なの?」
とりあえず深い意味はなく気になったので聞いてみた私だが……睨まれてしまった。
そのまま無言でいる彼を見てそれ以上は今はまだ話すつもりがないのだと知る。
そして残りの三人、
「……私はエレナ・ノリス、氷魔法が得意です」
「僕は、カルロ・ミルゼ。植物系の魔法が得意だ」
「僕は、ソラ・キルト。風系の魔法が得意です」
そうそれぞれ短く説明していく。
そして次に私の番かなと思ったらクロードが、
「俺は、クロード・フィリル。得意な魔法は、特にはない。ああ、剣は得意な方だ」
クロードが私の前に自己紹介をする。
別に私が自己紹介をしたいですと情熱的にアピールしたいわけではないので大人しくしていることにした。
そこでマリア達が驚いた顔をして、そこでクレイが、
「フィリル、まさかフィリル国の……」
「第三王子が俺だ。以上」
それ以上話す気はないというかのように、一方的にクロードは話を切った。
よし、次は私の番だ、どう言おうかなと私が思っているとそこでクロードが、
「これは、ミドリだ。ミドリちゃんて呼ばれるのを好む、ただの“変態生物”だ。以上」
クロードが私の説明をした。だが、
「ちょっと、今の説明は酷いような気がするよ」
「ミドリに自分から話させると、きっと後で俺が大変な思いをする羽目になりそうだからな。俺が代わりにしておいた。それ以上はミドリは話すな」
クロードがそう私に言ってくる。
どうやら、クロードはマリア達を警戒しているらしい。
クロードは色々と警戒しすぎの気もするが、まだこの世界に来て日の浅い私には分からない事情があるかもしれないので、とりあえず私は大人しく従った。
そこでマリアが手を上げる。
「ではこちらから質問させていただいていいでしょうか?」
「……こちらが答えられる範囲ならな」
クロードがそう告げると、マリアの横にいるクレイが睨み付けてきたがクロードは無視している。
何だか今のクロードは嫌味な奴みたいであまり好きじゃないと私は思う。
いつも一緒に居るクロードはもう少し、口が悪いが“優しい”。
そこでマリアが何かを呟いた。
小さく低重音がして薄水色の画面が現れる。
クロードはそれが予想外だったらしく、口を開けて唖然としたようにそれを見ている。
なので私が、
「それ“選択画面”だよね。なんだ、マリアも使えるんだ」
「いえ、私にはこれが“何”なのか分からないのです」
「? そうなの?」
そういえばこの世界に私の世界のゲームの概念は無いとかなんとか。
だったらどうしてマリアは“選択画面”を出せるんだろう、そう私が思っているとマリアがさらに、
「この魔法は、一週間ほど前に、突然出てくるようになったんです」
そう私達に告げたのだった。




