ようやく目が覚めたようね
マリアと同じ部屋だと発覚した。
そして現在放課後なので、このまま部屋に戻ることになる。
だがマリアは私に話があるとの事で、
「だったら俺も行く」
との事でクロード君も一緒に行くことに。
また、まだ気絶したままのクレイも連れて行く事になった。
先ほどの魔法攻撃はそこそこ強力で、音も大きかったが彼を起こすほどのものではなかったようだ。
そんな彼をマリアは背負うようにする。
私がここへの行きがけで出会った残り三人が自分たちが運ぶと言い出したけれど、
「いえ、私が連れて行きます。いつも迷惑をかけてばかりだから」
「別にそんなことはないかと。彼はマリアさ……“騎士”ですし」
「だからって甘えてばかりなのは私も、少し思う所がありますから」
そう答えるマリアに一緒に居た三人はそれ以上何も言えないようだった。
しかし今の話を聞いていると、クレイはマリアの“騎士”であるらしい。
普通にただ単に……かと思って、心の中でニマニマしていた私だったが、違う理由もあるようだ。
だが私が見ている感じではクレイはマリアを異性として好きなようにしか見えない。
恋愛脳ではない私が思うのだから、間違いない。
さてそれは良いとして。
「そろそろ他の人達の名前も教えて欲しいなと思ったり?」
そう告げると彼らは顔を見合わせてから、そこでマリアが、
「ではその紹介も部屋で私がしますね」
そう答えたのだった。
寮の部屋は狭い。
人数が人数だけに、七人ほどがこの部屋にいることになるので当然と言えば当然である。
簡素な部屋に机が二つ、二段ベッドが一つ。
「ふむ、私は上の段で寝ることになりそうね」
そう私は確認した。
後は少しの荷物を入れたカバンを部屋の端に置く。
生活に必要なものは今後買いそろえていくか、途中で買う予定だったが“人助け”の関係で購入する余裕がなかった。
後で学園内の売店か、休みの日に近くの町に出るしかない。
とりあえずお金はあるので何とかなる、そう私が思っているとそこで、
「ん、んん……ここは?」
「クレイ、目が覚めたんだ、良かった」
「! マ、マリア……そうだ、あの化け物女はどこだ!」
目を覚ましたらしいクレイがそんな風に叫んだ。
その“化け物女”とは、私の事かな? と思いながら私は、
「ようやく目が覚めたようね」
「うぎゃああああ」
「……悲鳴を上げないでよ。私が悪者か怪物みたいじゃない」
「自覚がないのか! 変な魔法を大量に見せつけて全攻撃防がれて、しかも俺の切り札の一つまで通用しないなんて」
「そうなんだ、まだ“切り札”があるんだ。奥の手ともいうかな……ふーん、面白そうだね」
「! な、なんでそんな嬉しそうなんだ?」
「だって面白そうだし?」
私がそう告げると、何故かクレイが絶望的な顔をした。
するとそこでクロードが、
「ミドリ、それ以上は言うのは止めろ」
「なんで?」
「その発言が“遊んでやっている”とか“新しい玩具を見つけた”と言っている風に聞こえる」
「悪役っぽいね」
「……だからあんな顔になっているんだろうが。もういい、このままだと話が進まないから、どうする? どちらから自己紹介をする?」
そこでクロードが私にお任せできないと主導権を奪い去った。
なので私は丸投げすることにした。
するとそこでマリアが手を挙げて、
「では、私達の方から紹介させていただきます」
そう答えたのだった。




