side 勇者パーティー 07
そうして俺たちは、度々襲い来るモンスターを倒し、迷路のようなダンジョンの奥へと歩みを進めた。
途中にはいくつか宝箱があり、中身を確認するも、目当ての万能薬は中々手に入らないでいた。
パーティーのみんなにも疲労の色が見え始め、そろそろ休息をとるべきかと思っていたところで、前方から巨大なオーガが、後方から巨大な熊のようなモンスターが出て、挟み撃ちにされてしまった。
俺は咄嗟の判断でオーガに向って駆ける。
それを見てグレースが補助魔法を唱えた。
「スピードブースト!」
素早さが上がった俺は目にもとまらぬ速さでオーガの懐に入ると、一刀両断した。
その間にウィリアムが熊型のモンスターへ攻撃魔法を放つ。
「サンダーボルト!」
電撃を喰らったモンスターは痺れて動けなくなる。
その隙にエブリンが腹に攻撃して頭が低くなるようにする。
ローガンの暗器が翻り、熊の首が刎ね飛んだ。
どちらのモンスターも息絶えると同時に黒い霧となって消えていった。
「さすがに今のは焦ったわー・・・。」
エブリンが大きく息をつきながら言う。
「補助魔法があったとはいえ、あのオーガを一撃で倒しちゃうなんて、やっぱりオーウェンは規格外だよね。」
ウィリアムが呆れたように言葉をこぼす。
俺は、一人近くの壁を調べていた。
先ほどのウィリアムの電撃の光で、一部だけ違って見えたのだ。
「あった。隠し通路だ。」
「マジ?!」
俺の言葉にエブリンが驚いて近くに寄ってくる。
そこは、見た目には周りと同じで壁があるようにしか見えない。
しかし、触れようとするとすり抜けて、向こう側へ行けるようになっている。
「行ってみよう。」
俺はそう言って、隠し通路をすり抜けた。
そうして少し進むと、小部屋のような空間に出た。
中央には宝箱が置いてある。
早速中身を確認すると、探していた万能薬が入っていた。
「やった!これで帰れる!」
ウィリアムが安堵したように破顔した。
目当てのアイテムを手に入れた俺たちは、早々にダンジョンを出ることにした。
MPポーションで魔力を回復させたグレースが呪文を唱える。
「ターンバック!」
俺たちは魔法でダンジョンの入り口のすぐ外まで戻ってきた。
念のため言っておくが、この魔法を扱えるのは国中探してもグレースを含めて3人くらいしかいないだろう。
かなりの魔力量が必要な高等魔法であるため、これが使えるほどの魔導士は中々いない。
ちょうど日も暮れかけていたため、俺たちは最寄りのギルドに帰還の報告をしてすぐに宿へと戻った。
一晩ゆっくりと休んで体力を回復させた俺たちは、王都へ戻るべく旅立った。
これで王都のギルド長を治すことができる。
あとは、ギルド長に毒を飲ませている人物を特定せねばならない。
様々な考えを巡らせながら、王都へと急ぎ向かうのだった。
ありがとうございました。
オーウェン達を応援してくださる方は、下の「☆☆☆☆☆」をポチっとして評価をお願いします。
また、ブックマーク登録をしていただけると、七瀬のやる気がチャージされますので、よろしくお願いします。




