side 冒険者ギルドの母娘 03
「レイラ!オーウェン一行があのクエストをコンプリートしたそうだよ!」
メイサの声にレイラは目を輝かせた。
「さすがはオーウェン様!もうコンプリートなさったのね!」
「ああ。ドラゴンがいた山の最寄りのギルドから連絡が来た。相変わらず、すごい速さだね。」
「だってオーウェン様ですものぉ!」
うふふと笑いながら、自分の事のように自慢げに言うレイラ。
「こちらにはいつお戻りかしら。楽しみだわぁ!」
ウキウキと声を弾ませる。
「ドラゴンを倒した際のドロップ品は売ってないようだよ。見るのが楽しみだね。」
そうメイサが言うので、レイラは胸をときめかせた。
(もしかして、私へプレゼントしてくれるのかしら・・・?!)
そう考え、ますます嬉しくなってしまう。
炎を吐くドラゴンのドロップ品と言えば、炎竜のうろこ等があったはずだ。
ドラゴンのうろこは、まるで貝のように七色に光るレアアイテムで、もちろん高級品だ。
装備すれば、炎系の攻撃は無効化する。
と、そこである一行がギルドに入ってきたのを見て、レイラはキラキラしたオーラをすっと消した。
「フィリップ様ご一行ですね。ギルド長代理がお話があるそうですので、お時間いただけますか?」
「・・・?はい、かまいませんが・・・。」
フィリップ一行は、これといって特筆すべき点の無い、まさに平均点の冒険者パーティーだった。
「それじゃあ、こっちへ来てもらえるかね。」
メイサに案内されて、フィリップ一行は訝しみながらもある部屋へと入っていった。
それを見送りながら、レイラは意地の悪い笑みを浮かべるのだった。
部屋へ入ると、メイサはすぐに話し出した。
「単刀直入に言うが、あんたらはうちのギルドから出て行ってもらえないかい。」
「・・・は・・・?」
フィリップ達は部屋に入ったとたんに言われた言葉に、わけがわからないという表情をした。
「あんた達はクエストの成績があまり良くない。ここは王都のギルドだ。一流の冒険者しか要らないんだよ。」
「な・・・!何なんですか、いきなり!」
「別に冒険者を辞めろとは言ってない。どこか田舎のギルドに行けと言ってるだけじゃないか。」
メイサはしれっとした様子で話す。
しかし、王都のギルドだからこそ手に入れられる情報やアイテムがあるのだ。
その為にフィリップ一行は王都のギルドを選んで登録しているのに。
「クエストの成績って言いますが、特に悪いこともないでしょう!僕らなりに精いっぱいこなしています!」
「足りないね。とても一流とは呼べないレベルじゃないか。」
メイサは頑として譲らなかった。
「とにかく、あんた達の登録は抹消させてもらう。他の冒険者ギルドに登録しなおさないと、もう冒険者とは名乗れなくなるから、そのつもりでね。」
「そんな横暴な!」
「これはギルド長代理の私が決定したことだ。さあ、さっさと出ていきな!」
「・・・っ!わかりました。こんな腐ったギルド、こちらから出ていきますよ!」
「ふん。負け犬の遠吠えだね。」
メイサはニヤリと笑って答え、フィリップ一行を追い出したのだった。
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