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ブルーボーダーAS  夕焼け色のサンタクロース  作者: 黒舌チャウ


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第28話  ロマンに反するから

「いや……オレが行くなら地獄か。――に、したって此処(ここ)は…」

「ネイト…ッ!?」



 「黒い塊」から出てきたのは、間違いなくネイト。



 だけど、どうして……!



「あ……? お前……。ヘッ……ってことはやっぱり、まだ死んでねぇってことか。あの世のお迎えが、お前なわけがねぇや」


「そうだよ! なんで生きてるの!?」



 さっきから何だか、ちょっとかっこつけてる感じなのがムカつく。



「お前な……毎度毎度、もうすこし言い方ってもんが……」



 眉間にしわを寄せながら、ネイトが片目を細めた。



 あれ――すごく悪い顔になるからやめたほうがいいのに。


 だけど……「悪い顔」のまま、黙って俺を見てる。



 ……何さ。


 怖いってば、その顔。



「お前……それ、どうした?」


「え?」



 ネイトの視線を辿ると、俺の手を見てるみたいだった。



 あ……チョコバー、持ったままだった……。

 どう説明しよう……。



「えっと……これ……さっき連合の人に呼び止められて……。それで……断れる雰囲気じゃなくて……だから……」



 敵から食べ物をもらったなんて、きっと怒られる……。


 俺だって、別に欲しかったわけじゃない。

 早くあの場所から離れたかったし、変に断って疑われるのも嫌だったから……。


 ……おいしそうだとは思ったけど。



「……ピートの、か。……形見のつもりか? ったく、いつの間に」


「……え?」



 あ――銃も持ったままだった。


 

「しまっとけ。ガキとはいえ、そんなもんちらつかせて歩いてりゃ、面倒しか起きねぇ」


「あ……うん。……これは?」



 銃を腰にしまいながら、チョコバーを持った手をすこし挙げた。



「腹減ってんなら食え。そうじゃねぇなら、しまっとけ」


「……いいの?」


「あん? 何が、だ?」


「その……敵からもらったやつだし……」


「食いもんに出どころも何もあるかよ。――毒でも入ってんなら別だけどよ」



 えっ……! 毒……?



「ヘッ。心配すんな。わざわざガキ相手に毒入り渡すほど、連中も腐っちゃいねぇだろうよ」



 なんだよ、もう……。



「それはそうと……」



 上げていた片方の口角を戻して、ネイトが俺を見た。


 ネイトが真剣な顔をすると、なんだか緊張する。



「お前、なんでついてきた?」


「なんで……って……」



 続けて何か言ってくれれば話しやすいのに、ネイトは真っ直ぐ俺を見たまま何も言わない。


 

 うーん……どう言えばいいんだろ……。



「……えっと……あの後、村に行って……。そしたら、村の人がチトラル基地の話をしてて……。連合の部隊がずっと前から基地にいるらしい、って聞いて……。……だから……みんなが危ないと思って……」


「それで、お前を捨てたオレたちをわざわざ助けに来たってのか?」


「……うん」


「なんだよ……それ……」



 小さく息を吐いたネイトが横を向いた。


 

「……でも、あれ、お芝居だったんでしょ?」


「あ?」


「最初はすごくショックで……みんなのこと嫌いになりそうだったけど――【ロックホッパー】に乗ってここに来る途中、気付いたんだ」



 捻られた腕は痛かったけど……痛いのは捻られてる間だけで、その後は全然痛くなかった。


 蹴られた時も、転んで石にぶつけたから痛かっただけで、蹴られた肩は痛くなかった。


 それに――



「ネイト、『オレたちにガキを殺された母親でもいれば』って言ってたでしょ?」


「……それが、どうした?」


「ネイトは絶対に子どもは殺さない。そう思ったんだ」



 ――ぷっ。

 なに、その顔。


 「いぶかしげ」ってやつかな?



「だって――ロマンに反するでしょ?」


「……は? ……お前な……そんなことで……。――戦争やってんだぞ。反しようが何だろうが、そんなもん…」

「うん。でも、もしそんなことが本当にあったら、ネイトは『オレたち』なんて言わないと思ったんだ。『オレが』って言ったと思う」


「………………」


「もし、隊長やロンダさんが殺しちゃって、ネイトはなにもしてなくても――その場所にいただけでネイトは『オレが』って言ったと思うんだ」



 ネイトなら、自分がしたことから目をそらさない。

 自分がしてなくても、そうなることをめられなかっただけで、自分の責任に思うはずだと思った。




「ガキが、わかったようなこと言いやがって。……ったく」


「俺だってフリッパー小隊の一員だから、ね」



 みんながそう思ってくれてるかは自信ないけど……俺は、そう思ってる。



「……ヘッ。そうだったな」


「うん…っ」


「勝手にオレの機体乗り回したことは問題だけどな」



 えっ。


 

「だ、だって……。う……ごめん……ステラさん、置いてきちゃったもんね……」


「………………」



 ……え? なに?



 ネイトがまた「いぶかしげ」してる。



「……お前……今、何て……。いや……見たのか?」


「……?」



 …………あっ!


 ステラさんって、つい言っちゃった!


 

 後でからかうつもりだったけど、今はそういうんじゃないもんね。



 う……まずい……かも?

 



 

 



13話の伏線改修回でしたー \(´・∞・` )

13話、本当はもうすこしわかりにくい感じ(完全に裏切られた感じ)にしたかったんですけど、作者の実力不足とキャラ設定上無理が生じることからバレバレな感じになってしまっていました(´;∞;` )おぶぅぅ

書くうえで「チープな感じ」にならずに「わかりやすく」表現するバランスの取り方(´;∞;` )難しいです…出来ん


そして、終わる終わる詐欺で、なかなか終わらない本作…(´・∞・`;)

あとちょっとなんですよぅ(´;∞;` )


あと2~3話ぐらいですっ(´;∞;` )と、何話か前にも言ってた

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