第23話 戦士の残骸
「痛……たたぁ……っ」
目を開けると、モニターには空が映っていた。
爆風で機体が倒されたんだ……。
「……そうだ…っ! ネイトは!?」
――あれ?
な……なんで……?
機体を起こそうとしても、反応しない。
「ちょっ……うそでしょ? なんで…っ」
早くネイトを助けないといけないのに……!
「動いてよっ! この……! ネイトが…っ。……ねぇっ、ステラさん……!」
……ダメだ……どうして……。
機体をチェックしても特に異常はない。
計器類も問題なし。
「ああっ、もうっ!」
これ以上、のんびりはしていられない。
「ネイト、今……! …………そんな……」
コックピットハッチを開けてネイトの乗っていた【ブラックバック】を見ると、無限軌道付きの駆動ブロックだけが残って燃えていた。
周りには、黒焦げだったりまだ火の残った破片がいくつも散らばっている。
元々は機体上部だった部分――
「そんな……。そんなのって……」
あれじゃ、助かりっこないじゃないか……。
ネイトは俺を助けに残ってくれたのに。
「また……また、なんにもできなかった……」
座り込んでいると、遠くのほうで土煙が上がっているのが見えた。
基地本部の前にも、何十人かの守備隊が集まり始めている。
「…………逃げなきゃ」
逃げたいとか死にたくないとか、そんなんじゃない。
ただ、逃げなきゃいけないと思った。
俺が死んだらリーナさんたちが悲しむし――
なにより、俺のために残ってくれたネイトが、きっと怒るだろうから。
機体から地面に降りる前に、ネイトの言ってた格納庫の方角を確認する。
格納庫は三つ並んでて――
そのうち、基地本部とは反対側の一番左の格納庫からは煙が立っていた。
格納庫まではコンテナがたくさん並んでて、ネイトが言ってたみたいにそこを通っていけば、隠れながら格納庫まではいけそう。
「ネイト……俺、行くよ……」
最後に、散らばった残骸の中に「ネイト」がいないか確認してから機体を降りた。
基地本部からは戦闘車両も動き出してるみたいだけど、まだ時間はありそう。
今ならまだ、バレずにコンテナまで行ける。
~・~~・~・~~・~~・~
「はぁっ……はぁっ……! あ……あとすこし…っ」
格納庫までは意外と距離があって。
駆けっことか苦手じゃなかったはずなのに――なぜかいつも以上に息が切れた。
息を整えながらコンテナの陰から見てみると、煙が上がっていた格納庫には守備隊の兵士が何人も集まっているのがわかる。
ここからじゃ火は見えないけど、音と守備隊の慌てた声で火事が起きてるのは間違いない。
「……どうしよう」
見つかりたくはないけど、できるだけ基地本部からは離れて通りたいな……。
それに、火事が起きてるなら、俺が通り抜けても誰も気にしないかもしれない。
「よ……よぉし……。」
煙の上がっている格納庫に向かって走ろうと、コンテナに手をかけた時――
「――おいっ! 待てっ!!」
いきなり後ろから声をかけられて、身体が固まった。
…………見つかった……!
ゆっくり顔だけ振り返ると、小銃を肩にかけた兵士が近づいてくるのが見えた。
ようやくここまで来たかぁ(´;∞;` )って感じです
あと4~5話ぐらいで完結できるのではないかと ”(`・∞・´ )自信なし!
王道展開が続いていますが、あとすこしですので、もうしばらくお付き合い頂けるとチャウ感激(´・∞・`*)




