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神には届かない  作者: 空野
神には届かない
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Time in(side:g_3)


 赤毛の男が倒れる。


 当てた、と。グースの脳内でシナプスが走ると刹那。


 サンダースが横の教室から何かを蹴り上げ、続けざまに階段下に投げ付けるのを見た。

 カーンの叫び声と同時に銃声がして、同時にサンダースは教室の奥に飛び込んで視界から消える。


 ゴロゴロと、階段を人が落ちていく音。


(カーンが、落ちて行ってる?)


 グースは、数秒、固まったまま動けなかった。


(少将は?)


 単に回避の為に飛び込んだようにも、撃たれて倒れ込んだようにも見えて、ばくん、ばくん、と心臓が軋む。


 廊下の反対側では、姿の見えない狙撃手の登場に驚いた他のテロリスト達が、慌てて3階へと一時撤退していく音が聞こえた。

 物置にいたらしい突入隊員は気遣わしげにこちらを伺ってほんの少しだけ姿を見せているが、撤退したテロリスト達の再来を警戒し、持ち場を動けないでいる。



「どうなったんだ……?」



 呆然と呟いてから、ハッと我に返って、グースは鉄格子をドラグノフの銃床で思い切り殴り付けた。


「っ、この!この!」


 渾身の力で数度突くと、ガコン、とネジが緩んで。


「こっ、の!」


 最後に蹴り付けることで、廊下に落とす。


「少将は」


 床に飛び降りると、衝撃でジン、と踝が痛んだ。


「っ……くそ……!」


 気持ちばかりが急いてしまい、低い悪態が盛れた瞬間。


 コツン、と、真横で、足音がした。


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