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once upon a time.
初めて会った時、サンダースは、彼に、チャイニーズか、と訊いた。
すると、違う、と答えたので、じゃぁジャパニーズかコリアンか、と続けて問うた。背が低くて堀の浅い顔立ちに、ちょっと黄色をした肌。そんな特徴の人種と言ったら、その3つくらいしか、咄嗟に思い浮かばなかったから。
けれど、そんなサンダースに、彼はニコリと微笑んだのだ。
『僕は、セウェス人だよ』
短く、端的な返答だった。そして、補うように、彼は言葉を続けた。
『確かに、僕のばぁちゃんはジャパニーズだけど、僕は君と同じ、この国の人、セウェス人だよ』
そう笑顔で何気なく返答されて、あ、すまん、となんとなく慌てて謝ったのを、覚えている。
1953年。朝鮮戦争が一応の休戦を迎えた年。
彼もサンダースも15歳。士官学校での、出来事だった。




