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PM22:01(4)
秋の夜の静けさは、深い。
グースは、柔らかい毛布に顔を埋める。
悲しかった。
信じていた〝英雄〟が、ただの〝人間〟だったことが。
そのただの人間が、想像もつかないような重圧を背負って生きているという、世界が。
ただ悲しくて、哀しくて、可哀想だと、思った。
そして、可哀想だと思うくせに、その可哀想な人が、ただの人間である事が悲しく、怖くて、残念で、勝手に裏切られたような気持ちになって憤っている自分が、憎かった。
「俺は身勝手だ。いつだって」
いつだって、我が身が可愛かった。
いつだって、他者の痛みなんて理解できない、知りたくない。
そういう奴なのだ。
そういう奴だから。
こんな自分を、消してしまいたかった。




