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新春連歌の会2020  作者: 秋の桜子、かわかみれい、黒鯛の刺身♪、砂礫零、間咲正樹、水渕成分、森野昴、陸 なるみ、しいたけ
2/20

連歌について語ってみましょう。(砂礫)

この度の連歌会のバックグラウンドと、脇句誕生秘話について自分語りしてみました。

【連歌なるものをしてみよう】


 ことの起こりは2019年8月~9月に行われた砂臥 環さまの 『リレー小説企画』 。


 参加した方も、眺めておられた方も思ったのではないでしょうか。


「皆で何か作るって楽しいよね!」


 もう1回やりたいなー、と思っていたものの、 「リレー小説またやりましょう」 と自分から言い出す勇気は持てませんでした。


 そんなわけで。


「なんとか、オイシイ所だけとって簡単に…… ⇒ 連歌にしよう! ⇒ 正月にやれば丁度いいじゃん!」


 という次第。


 さて。

 連歌には、調べてみると色んな作法がありました。


 ここで書くと、出所表記が面倒だから、書きません(笑)


 ⇒で結局、利用したルールはこれだけ。


 ☆ 5-7-5と7-7の句の繰り返し。

 ☆ テーマを決める。

 ☆ 主客が発句し、主催者は脇句を詠む(らしい)


 この3番目のルールは、メッセで回す上でも割と便利でした。


 では次に、それぞれの脇句について、語ってみます。



【脇句あれこれ】


(1)~エクフラにゃっぽりーとモイスチャーおじさん~

 ≡主客≡

 間咲正樹 さま

(https://mypage.syosetu.com/1201215/)


『萌えやこの 滾る想いを 筆に乗せ』


 間咲さまより、こちらの句をいただいてまず思ったのが 「かっこいいいい!」。


 テーマのエクフラは 「エクストリームへヴンフラッシュ」 の略、にゃっぽりーとは感極まった時などに出る感嘆詞。

 すなわち、「エクフラにゃっぽりーと」 とは正に 「萌えが滾る」 状態を表しているわけですが、これを 「筆に乗せ」 とするセンス!


 まさに 「かっこりーと!」 なのですね。


「このかっこよさを脇句で台無しにしてはなんねーだ」 とガクブルしつつ、模索しました。


 最初に浮かんだ言葉は 「筆」 からの 「ことのは」。

 耳触り良い、良い言葉ですね。


『皆へ贈らん 春のことのは』


 ……しかし、いまいちです。


 短歌や俳句は、短いがゆえに、ひとつひとつの言葉により、イメージを込めなくてはいけません。

 そして、当たり前のことを詠んでいる余裕はありません。


「筆」「贈る」に「ことのは」はあまりにも当たり前です。ここで 「ことのは」 を用いても、新たなイメージを喚起できませんね。


 印象の弱い、退屈な歌になってしまいそうです。

 では 「ことのは」 の代わりに何を入れるか?


 ……そして結局こうなりました。


『萌えやこの 滾る想いを 筆に乗せ

 皆へ贈らん 春のよろこび』




(2)~魔物に転生しましたが、なにか?~

 ≡主客≡

 森野昴 さま

(https://mypage.syosetu.com/1374898/)


『誘わるる 春楡の花 夢の中』


 これは森野昴さまの 『幻想日誌:魔動物として召喚された男の物語』 主人公が異界に転生する時の情景ですね。

 春楡に関するうんちくは、そのシーンの後書きにあって 「なるほど」 と感心しました。

 木が異界へのゲート、というのは感覚的にとても好きです♡


 さて、そこで脇句。

 もちろん、ストーリーに沿って詠まなくても、良かったんですが……


 実は、このお話で砂礫が気に入ってるのが、魔物に転生した主人公が始めて魔プラムを食べる時なんですよね。


 そう。

 どーしても!

 どーしても!


 これが詠みたくなったんです!


『夢がうつつか すももの甘き』


 ここで迷ったのは、上の句に 『夢』 とあるところにさらに 『夢』 を重ねるのか、そして、『すもも(魔プラム)が甘い』という表現の語順。


 まず、脇句にも『夢』を使うのか。

 これは、使った方が良い(断言)。


 上の句、なんとなく、中国の故事 『胡蝶の夢』 あたりを連想できそうですから。

 ここで連想を更に誘導してやれば、より幻想的な色が強まるはず。イイね!


『夢』を重ねる意味がここにあります。


 それから、『すももの甘き』。


 これは、俳句番組なんかでは、「変にカッコつけないで素直に詠めよ」と先生にガシガシ直されそうな詠み方です。


 しかし。

『甘きすもも』という語順だと、強調されるのはすももになってしまう。

 それでは、『夢がうつつか』がイマイチ活きませんね。

「甘い」という味覚が鮮烈に繰り出されることにより、『夢がうつつか』 という感覚が現実味を帯びるのです。


 そんなわけで。じゃん。


『誘わるる 春楡の花 夢の中

 夢がうつつか すももの甘き』




(3)~行動イケメンとヤンデレと溺愛~

 ≡主客≡

 かわかみれい さま

(https://mypage.syosetu.com/1299967/)

 

『荷物持ち ご飯作って 食べさせる』


 きゃあっ ( ≧∀≦)ノ~♡

 きましたね! 行動イケメン!


 さぁ、ここで問題となるのは……


「どれを詠むか? どこまで詠むか? 」

 ですわね。。。


 行動イケメン

『そっと見守り 時にはげまし』


 ヤンデレ

『腕に閉じ込め 誰にも見せず』


 ヤンデレ+溺愛

『誰にも見せぬ 甘える君を』


 うっわーーどれもイイ!

 萌え、いや、悶えますよ!


 行動イケメン+ヤンデレ+溺愛……ヤバい!


 しかし、定型詩リレーという性質上、 「言い残し」 があった方が面白いものができそうです。

 それに……


『荷物持ち ご飯作って 食べさせる

 腕に閉じ込め 誰にも見せず』


 うん~!

 この重ーーい感じがたまんないわww


 つまり、趣味で決めましたwww




(4)~そこに、何があるかわかりませんよ?~

 ≡主客≡

 秋の桜子 さま

(https://mypage.syosetu.com/1329229/)


『花びらに 唇あてて きみ想う』


 なんと!

 発句を練り練りしておられた時にぽん、と出てきたのが、拙作のノーマルな皮を被ったヤンデレヒーロー、シドさんだったそうです。

 光栄!


『ノーマルな皮を被ったヤンデレ』

 これ、公式には初めてここで言うキャラ設定なのですが……


 桜子さま、見抜いておられますね!www


 と、さて。

 この発句をいただいて、なぜか浮かんだのが桜子さまの短編 『君のあしあと』 ですね。


 雪と氷の国から逃げ損ねて、彼氏と幸せになれなかったヒロインちゃん(涙)

 彼氏さん……もっと頑張れよ!

 とツッコミ入れつつも、

「ここで頑張れなくて後になってイジイジと引っ張っちゃうのが人間だよねぇ……」

 という面でわかりみ深いのですね。


 そう、一度も結ばれなかった妻に思うことと言えばもう!

 こ れ し か あ り ま せ ん よ ね !


『ただ一度だに 乱れ咲かまし』


 直接的にすれば、あれあれ? な感じの歌になりますが(笑)

 上の句の 『花』 にかける!

『乱れ』 がエロい!

『咲く』 もわざわざ使うところでエロさ増し!


(※基本は、俳句・短歌において、『花が咲く』という言い回しはしません。花が咲くのは、当たり前だから)


 久々に古文のおさらいもしたので、文法もばっちり! のはず。


(『ただ~だに』 たった一度だけでも

『~(未然形)+まし』 ~すれば良かったのになぁ)



『花びらに 唇あてて きみ想う

 ただ一度だに 乱れ咲かまし』


 ……エロさが匂い立つような句になったと思うのですが、いかがでしょうか?



(5)~青くて赤い野球戦士~

 ≡主客≡

 黒鯛 さま

(https://mypage.syosetu.com/1706021/)



『フォアボール 投げるのいらん 来年も』


 黒鯛さまらしい穏やかな口調ながら……実情は。


『すいません関連用語が難しいかもなので…

 …どうせ申告敬遠(近年は投げずに四球扱いになる)あるんやから四球なんてわざわざ投げんな!このノーコンめ (`・ω・´)シ 練習してから試合にコイ このボ〇ナス♪ …みたいな雰囲気かも? 』

(黒鯛さまによる解説)


 なーるほど!!

 ということは、これは観戦中。

 きっと場面は、


『3ボール1ストライクで 「ボール出したら許しまへんで!」 と応援してる感じ』


 と想定して、一緒に応援している気分になる。


『魂込めよ この一球に』


 もうこれっきゃないぜ! という感じですね。


 しかし……現実にはもっと厳しかったのです。

 黒鯛さま曰く。


『…な~んて甘い場面ではありませんww

 一回の表【無死満塁】 3ボール 0ストライク ☆彡


(メ`▼ω▼)9 「押し出ししたら いてまうぞぉ~♪」


 …みたいな阪神電車沿線のアルコールに没している西宮以東ガラッパチ系雰囲気な感じ…』



 ふぅむ……。むむむむ。


 砂礫の脇句じゃ、プロというより高校野球ぽいかも。

 と思いつつ、もう出してしまったもんは仕方ありませんね(開き直り!)



『フォアボール 投げるのいらん 来年も

 魂込めよ この一球に』



 この後で皆さんが乗りに乗って、子規先生もびっくりの超絶面白い連歌になったから、良いのですよ!

 うん。



いやー、連歌の楽しみを本当に味わえるのは下句の方ですかも、と思いました。

協力して作ってる感が半端なかったですね←主催者の立場で下句ばかりさせてもらった人。


参加者の皆様、改めて、ありがとうございます m(_ _)m



~エラそーなひとこと~


俳句・短歌が難しいと思っている人は、解釈の部分で詰まっているのではないでしょうか?

しかし、俳句・短歌を鑑賞する時には、まず「ただしい解釈」は置いておくのが良いと思います。


言葉から、詩のリズムから、心の中に喚起されるイメージを楽しむ。


これが、俳句・短歌鑑賞のメインです。


一枚の絵を観る時、さまざまな人がさまざまなことを感じる。

そのどれにも、間違いとか正しいとかはありません。


俳句・短歌の鑑賞にも同じことがいえます。


そうしてまず楽しんで、「この句が好きだな」 と思った時にはじめて、その裏(制作の背景や制作者の意図)を知ろうとする、それで良いのではないかと思います。


てわけで、まずは味わってみてくださいね~♡

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― 新着の感想 ―
[一言] (・ω・`:) なんだかいろいろすみません←古文嫌い系魚類ww てか…砂礫様はやきゆはどこのファンなのでござろう? (∩´∀`)∩~♪ ないちょかな?ww
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