属性
今日1月20日は二十四節気の「大寒」ですね。定義では、太陽黄経が300度の時の様です。
また、20日は平安時代末期の武将である木曾義仲(源義仲)の忌日です。寿永三年(陰暦)のことでした。
戦乱に身を落とした先人に思いを馳せると共に、属性について纏めました。
属性は、言わば魔法の分類である。例えば、理科という科目がさらに化学、物理、生物、地学といった様に分類できる様に、属性も魔法を種類ごとに分けるものである。しかし、自然科学が完全に分野ごとで区別できない様に、属性も魔法によっては重複するところがある。
現在の属性は、古代中国で生まれた陰陽五行説を基本属性とし、ギリシア哲学においての四大元素や後に発展した西洋哲学などが結び付いたことで裏属性として残っている。
理由としては、監視役兼守護神として任命された五神(青龍、朱雀、麒麟、白虎、玄武)を分類の基本とした方が都合が良かったからである。しかし、科学という一種の考え方が発達し、普及した現在において必ずしも五行説に基づかなければいけない、ということはない。そのため、新たな魔法属性の体系化が研究されているが、主流は五気である。
なお、「五神」は青龍、朱雀、麒麟、白虎、玄武の五柱と定義している。しかし、地球では麒麟ではなく黄龍を入れて五神とされることもある。
また、地球においては「四神」が麒麟を除いた四柱であり、麒麟は応竜、霊亀、鳳凰で、「四霊」と呼ばれることもある。
基本属性は、「木」「火」「土」「金」「水」であり、相生相剋の関係にあるとされる。
相生は、
木→火→土→金→水→木→・・・・・・
の順序で運行し、生み出される。
相剋は、
木→土→水→火→金→木→・・・・・・
の順序で運行し、勝つ関係にある。
裏属性は、上記の5属性それぞれに対応するとされ、「電気」「光」「重力」「風」「音」となっている。
暗黒世界も元はエレメンターであったために基本属性は陰陽五行説に基づく。しかし、西洋哲学を始めとする地球の学問を輸入することはできなかったので、裏属性は異なり、悪魔が与えたとされる。
暗黒世界の裏属性は、「生」「死」「魔物」「時間」「空間」となっている。
しかし、エレメンター側も含めて、裏属性は相生・相克に含まれない。
また、近年の研究ではエレメンターの属性の派生、強化版が見られ、6つ確認されている。
トイラプス帝国では「木」から「毒」、「電気」から「雷」が新たに体系化され、フレア帝国では「火」から「炎」、「光」から「闇」、タートリア帝国においては、「水」から「氷」へと発展した。さらに、この3帝国の共同研究では「磁力」が生まれたが、この強化属性を満足に使えるエレメンターは少ない。
以下は、属性についての説明である。
次は、基本属性。陰陽五行説に基づき、五神がそれぞれ体系化して与えたとされる。魔境完成時から体系化されたものとして残る。
(1)木
青龍が司り、かつて人類に与えたとされる属性。植物等の有機物を源とし、有機物の構造の組み立てやその操作を主とする。
学問での分類に当てはめると、生物の植物学や化学の高分子化合物。
(2)火
朱雀の専門分野で、プロメテウスが人類に与えた火の管理を司る。太陽や熱を源とし、炎の操作や摩擦力を扱う。
学問で言うと、物理での熱力学または熱化学に当たる。
(3)土
麒麟の力とされ、ある聖人に一つの属性として教えた。土や石、地球、月を源とし、また非金属も扱う。
学問としては、化学。
(4)金
白虎が支配する武器として人類が使い始めた金属。金属を源とし、錬金も分類される。
分類としては、化学や量子力学に当たる。
(5)水
玄武がかつて外敵と戦うために行使した属性。水や冷気を源とし、また元素の大半を占める水素も扱う。
学問に当てはめると、化学。
次に記すのは、エレメンターの裏属性。西洋哲学や学問、科学と融合し、新たな体系として生まれた。しかし、古来から雷、光、質量、風、音は知られていたため正式に定められたのは最近であっても、実質的には古代から存在していた。
(一)電気
必須科目は、化学や物理学の電磁波または原子。
古代のタレスから研究は為されていたが、理論化され始めたのは18世紀のベンジャミン・フランクリンからである。神話時代より雷属性としては存在していたが、聖教会が正式に認めたのは、魔境での産業革命時であり、電気属性として。また、「電」は八卦だと火の気だが、雷属性として最初は広まっていたので、木の気に属する「雷」に従って木の裏属性とされた。
(ニ)光
必須条件は、物理学の波動または電磁波、原子の修得。
紀元前440年頃のアリストテレスの研究に始まり、アイザック・ニュートンの微粒子説、ホイヘンスの原理、ヤングの波動説、アインシュタインの光量子論により興隆を見せる。属性としては、古来より神々が使う最も強力で天使の象徴とされていた。しかし、正式に聖教会から認可されたのは地球での17世紀中頃、つまり三百五十年程前のこと。また、イブン・アル=ハイサムが光の本質は火の元素からなると考え、それに影響されて光は火の裏属性とされた。
(三)重力
必要とされる科目は、古典物理学や量子力学。
エレメンターの裏属性の中で最も新しい属性。質量という形では知られていたが、重力としての理論体系は全く存在しなかった。1665年にアイザック・ニュートンが地上の物体の重さを決めている力と天体の間に働く力とが同じであることを発見したのが実質的な始まり。その後、1916年のアインシュタインの一般相対性理論が発表され、それが魔境にもたらされて初めて重力属性が体系化され、裏属性に組み込まれた。
(四)風
必要である分野は、化学や物理学。
気体の操作や元素としては貴ガス、常温で気体のものも分野に入る。古代ギリシアで生まれた考えである四大元素の中で、「温」と「湿」の性質を持つとされ、それが取り入れられる形で裏属性となる。古代から属性の一つとして存在しており、裏属性の中では最古。
(五)音
必ず学ぶべきなのは、物理学の波動。
古代のピュタゴラスに始まり、レオナルド・ダ・ヴィンチやガリレオ・ガリレイ、ドップラーなどにより発展を見せた。聖教会はガリレオの時代、つまり四百年程前に音属性を定めたが、理論として確立され始めたのは、地球での19世紀にクラドニが音波伝達の数学公式を創ってから。
下記は、暗黒世界の裏属性。
(壱)生
使う魔法としては、精神魔法がある。新たな精神の製造、または人工生命体を作ったり、人々の精神支配ができたりする。
遺伝子学や生物学を用いる。
(弐)死
即死魔法を使うこともある。肉体を持たない魂、つまり精霊のコントロールや支配、怨霊を用いることもある。
生きている人間に対しての魔法というよりは、死人や精霊に対しての魔法を使う。
(参)魔物
魔物を魔力で操ったり、生み出したりする。人の負の感情から直接魔物を製造したり、人をアンデッド化したりでき、魔物の強化も可能。
心理学を学ぶこともあるが、基本的に魔物を扱い、人と相対することは少ない。
(肆)時間
行使する魔法には、時間加速、重加速や時間遡行等がある。未来へは行けないとされる。時間停止等は自身の命も危険になる魔法。
アインシュタインの一般相対性理論の考え方を使うのが現在の主流。
(伍)空間
使用魔法には、瞬間移動等がある。空間操作による魔法が使える。
アインシュタインの一般相対性理論の考え方を使うのが現在の主流。
また、次に記載するのは、基本属性または裏属性を発展させた強化属性や限られたエレメンターにしか使えない属性である。
強化属性とは、過去百年五十年内に誕生した比較的新しい属性のことで、その全てが既存の属性から発展または独立しているため「強化」という名称を付けられている。
究極属性とは、聖教会教皇もしくはその近縁、神々が認めたエレメンターにしか扱えない魔法全般を指し、教皇になるためには究極属性が使えなければならない。暗黒世界誕生当初から存在するが、使用には神々、特に五神の認可が必要であり、使用者は極端に少ない。
(Ⅰ)毒
木属性派生。トイラプス帝国の研究機関により独自に体系化された。「毒」は、金属等の無機物ではなく、自然毒のことを示している。化学の発達に伴って化学式が生み出されると、有機系の毒を魔術等でも簡易的に扱える様になり、毒属性形成の一助となった。
(Ⅱ)雷
電気属性派生。元々、雷魔法は神話時代から「ケラウノス」等を通して知られており、特にトイラプス帝国皇族の龍驤家に伝承されて来たが、理論体系としては存在しなかった。その後、電気属性の誕生と共に発展を見せる様になり、電気属性制定に伴い、その強化版として位置付けられた。
(Ⅲ)炎
火属性派生。神話時代にプロメテウスから人類に与えられた火についての分野であった火属性とは、一線を画する威力の炎魔法について言う。境界は曖昧だが、基本的には神格武器の聖句や一時的解放を言う。また、原子学、量子力学によって核分裂、核融合等も理論上は使える様になったため、火属性を分子レベルの、炎属性を原子レベルのものとして見る考え方も有る。
(Ⅳ)闇
光属性派生。フレア帝国の研究機関によって体系化された。元々は、精神、時間、空間、重力等の暗黒世界の属性または不明な分野を包括的に表したものであった。しかし、重力属性が裏属性として体系化されたことに伴い、定義が二つに分かれた。一つは精神等の暗黒世界が使う属性。もう一つは、時空間を歪められることで生じる重力に関わり、光を消す対の属性。後者は、光さえも逃れられないブラックホールの存在によって定義された。
(Ⅴ)磁力
金属性派生。トイラプス、フレア、タートリアの3帝国の共同研究によって体系化された。「雷」同様、磁力について全容が明かされた訳ではないが、新たな魔法分野として確立された。
(Ⅵ)氷
水属性派生。新たな分野を確立させたトイラプス、フレアに対抗して、タートリア帝国が生み出した属性。物質的な水属性に対して、氷属性は主に熱運動の減少やホワイトアウトなどの現象を司る。イメージ的には、前者は化学であり、後者は物理学である。
(Ⅶ)聖
究極属性。約2500年前に誕生した悪魔に対抗する魔法を指す。聖属性は教皇しか使えないということと、その高い秘匿性からあまり明らかになっていない。しかし簡単に言うと、物質世界の部分的な管理者権限を与えられたエレメンターによる魔法、という認識が近い。
(Ⅷ)無
究極属性。聖属性同様、悪魔対抗魔法で、ブラックホールから発見された「無次元世界」への干渉権と言ったところである。過去に無属性の魔法を使われた悪魔は、魂も残らなかったと文献に記述されている。
自分は属性というものを定める際、陰陽五行説に則り、木・火・土・金・水の5つだけにしよう。
そう当初は考えていたのですが、舞台が既に地球の発達した科学を取り入れた異世界ということもあり、「五気だけでは前時代どころかかなり科学が遅れている感が否めないな」と思い、あれよこれよとする間に全属性数(上記)がなんと23になってしまいました。
まあ、属性なんて結構感覚的に捉えられるものなので、あまりストーリーを理解する上で障害になりえない、とは思いたいですが・・・・・・どうでしょうか?
ぶっちゃけてしまうと、魔法分類が23とかなり多くなってしまったのですが、個人的にはかなり満足です。魔境は既に初の大陸統一国家成立から4000年も経過している訳で、また魔法もそうですが科学の発展も背景にあるので、それぐらいは複雑化しても良いかなと考えるところがあったからです。
まあ、きっとそんな長く受け継がれた形式、伝統もおそらくは戦後に生まれる新しい理論体系(科学に完全に準拠した)に駆逐されるのでしょうね。




