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『真っ青な嘘』と『真っ赤な嘘』  作者: ベータ版
1章 笑えない追憶

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12/20

12話 デスゲームへの切符


「遅かったわね、九条くん。でも、まあ学校抜け出してくるんだったらしょうがないわね」


 公園入り口から入ったばかりの謡に、唐突に声をかけた月島。

 まるで月島には神崎が最初から来ないことがわかっていたように、その顔には驚きの表情は現れていない。

 むしろ、そのこと自体に謡は面を食らってとっさに言葉が出なかった。

 

 「な〜に?もしかして、バレてないとでも思ってたの?」


 「・・・」


 「今日は昨日の仕返しができて気分がいいの。だから、特別になんでわかったのか、教えてあげる。まずメールを見て、おかしな点が2つもあったの」


 「おかしな点?」


 「送ってきたメールにはこうあった。


  『取引をしないか、月島。僕はお前が嫌いだが妹を返すと約束すれば、昨日たまたま公園で見えた九条の仲間を教えてもいい。その気があるなら、もう一度あの公園で今日の午後13時に来い』


  まず1つは『九条の仲間』って所ね。私は第4者の存在に気づいたけど、あの間抜けな神崎が気づいているわけがない。


 2つ目は『教えてもいい』って所ね。『教えてもいい』ってことは『知っている』ってことよね。神崎が仮に第4者の仲間に気づいていたとしても、その第4者と知り合いである必要がある。


 これらを合わせた結果、神崎が送ってないとなると、ここに来るのは誰なのか、それを考えたらすぐに気づけたわ。」


 得意げに語った月島は、謡にゆっくりと歩み寄る。


 「さすがに軽率だったな。もう少し考えて送るべきだったよ」


 「それで、何しに来たわけ?まさか、ただでは捕まえさせてはくれないんでしょ?今回はどんなトラップを仕掛けてるわけ?」


 月島は自分の周囲を警戒し、微笑を浮かべ、いぶかるような目で謡を舐め回すように観察した。


 「さぁ、どうだろ。それより、1つだけ聞きたいことがあるんだ。もし答えてくれたらーーー大人しく捕まるよ」


 「そう。こっちの手間も省けるし、もちろん、答えてあげるわよ」


 「ありがとう。ずっと疑問に思ってたんだけど、どうやらTRUERトゥルアーは捕まったら、人権を失うみたいだけど・・・それって本当?」


 「ふふっ、あなたはやっぱり、ただ者じゃないわね。切羽詰まったTRUERトゥルアーはみんなそう思うはずなのに。あなたに嘘をついても、覗き体質のあなたにはすぐにバレちゃうし、本当のことを教えてあげるわ」


 「服も覗ければ良かったんだけどね」


 「・・・まあ、いいわ。ここだけの話だけど、TRUERトゥルアーは残念ながら捕まったらデスゲームの会場に招待されるのよ。そこで生き残りの戦いをさせられ、優秀なTRUERトゥルアーを選んで、政府の手元に置くってわけ、どう?予想通りだったでしょ?」


 「まさか。予想はしっかり裏切ってくれたよ」


 そして、真昼間の中、一人の青年は泡沫うたかたのように消えてしまった。


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