表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
誰も知らない 〜日本最高峰の学園は究極のカオス〜  作者: 瀬戸隆平


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/66

EP52 路地裏

今朝、評価10ポイントいただいておりました。まことにありがとうございます。感想、評価いただけると励みになります。ダメ出しも大歓迎です(笑)

 その週の金曜日の夜。

 辻獅堂(しどう)は学校帰りに黄城駅で途中下車した。

 繁華街が広がるこの街。

 駅から500mほど離れたところに7階建ての大書店がある。

 獅堂はいつも、そこで本を物色している。


 駅を降りるとロータリーは大混雑している。

 金曜となるとなおさらだ。

 メインストリートは人だらけで、なかなか前に進めない。


 獅堂はいつも裏道を使うようにしていた。

 かつては商店街だったが、区画整理により街の中心から外れたエリア。

 すでに空き家となった飲食店や商店が、ほとんど廃墟となって並んでいる。

 人通りはほとんどなく、薄暗い路地だ。

 ここを使えば、目当ての書店までは10分程度で着ける。


 獅堂はこの日も、目当ての本を堪能した。

 閉店時間まで書店で過ごした帰り道。

 獅堂は薄暗い裏道を足早に歩いていく。

 周囲からは交通騒音が絶えずに鳴り響いている。


 獅堂は路地裏の物陰に潜む刺客には全く気がつかずにいた。

 

 路地に入って2分ほど。

 獅堂は金属の凶器で後頭部を殴られた。


 ガン、という衝撃が頭から体中に響き、意識が飛びそうになる。

 おそらく鉄パイプだろう。

 すかさず足払いをかけられ、倒される。

 そして4人ほどの男が体中にのしかかる。

 そこまで30秒ほどの早業だ。

 暗くてよく見えないが、みな、見知らぬ、いかつい男たち。


〈おそらくプロの組織だ〉

 獅堂は薄れそうな意識の中、逆転の策を探ろうとする。


〈なんとか起き上がらなくては〉

 蹴りや、パンチがあらゆる方向から飛んでくる。


 両腕で顔と頭を守りながら、獅堂は馬乗りになっている男の目をかきむしる。

 さらに右手で男の耳を引きちぎろうとする。

 ひるんだ男の体重が右に傾く。

 その瞬間、獅堂は左ひざを立てて男と体を入れ替える。


 しかし立とうとした瞬間。

 すぐに横から、別の男からの強烈なタックルが入る。

 獅堂は吹き飛ぶように地面に倒された。

 息ができない。

 その瞬間、再び鉄パイプで後頭部を殴られた。

 獅堂は完全に意識を失った――。


 再び目覚めたのは病院のベッドだった。

 天井の白い電灯がまぶしい。

 周囲には誰もいない。

 立ち上がろうとすると、体のあらゆる場所が痛む。

 特に後頭部や首回りに重い鈍痛が残っている。

 すぐに立ち上がるのは諦め、寝ていることにする。


 しばらくすると、看護師の女性が来た。

 30代ほどで長めの髪をまとめ、目元が優し気だ。

「気が付きましたか」

 獅堂がうなずく。

 看護師が言う。

「黄城駅近くの路地で倒れていて、運ばれたんですよ」

「そうですか」

「警察で身元確認を行い、ご家族がいなかったため、学校に連絡を取ったそうです」

「ご迷惑おかけしました」

「いえいえ。意識は戻ったので命には別状ないんですが、全身に激しい打撲の跡がありましたね」

 確かに獅堂は患者用の衣類を着ていた。

「いま何時ですか?」

「午前11時です。今日はこのまま病院にいていただき、明日、容態に問題がなければ退院となります」

 獅堂はうなずいた。

「警察から話を聞きたいという要望がありますが、病院で行いますか? それとも退院後にしますか?」

「病院でお願いします」

引き続きどうぞ、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ