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誰も知らない 〜日本最高峰の学園は究極のカオス〜  作者: 瀬戸隆平


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EP49 夜明けの国道

お読みいただき、まことにありがとうございます!

 白Tシャツ男がドアを開ける。

 その瞬間、ものすごいスピードで人影が飛び込んできた。

 辻獅堂(しどう)だった。 

 グレーのTシャツ、ジーンズ姿だ。

「何だ、キサマは?」

 獅堂は答えずリビングに飛び込む。

 骨折した脇腹が傷むが、噴き出すアドレナリンがそれを上回る。

 目に飛び込んできたのは、ソファに力なく横たわる3人の女生徒の姿だった。

 獅堂が叫ぶ。

「彼女たちに何をした?」

 Yシャツの腕をまくった男が、獅堂の前に立ちふさがって言う。

「気持ちよく眠ってもらってるまでよ」

 そしてこう続ける。

「お前も寝ててもらおうか!」

 そう言うと男は獅堂の顔面に向かって右の拳を突き出した。

 獅堂は左の肘と上腕で男のパンチを跳ね上げる。

 そのまま突進。

 獅堂のエルボー攻撃が男の顎を直撃する。

 敵が仰向けに倒れる。

 獅堂はつま先で股間を蹴り付ける。

「ぐうぅ!」

 悲鳴が上がる。

 さらに後頭部を蹴り付ける。

 男はそのまま動かなくなった。


 そのときパトカーのサイレンが聞こえて来た。

 明らかにマンションに近づいている。

 獅堂が言う。

「警察に通報させてもらった。まもなく警官がやってくるぞ」

 それを聞いて、あとの2人は非常階段へ走り出して裏口から逃げようと走り出す。


 獅堂は綾乃に「6月26日」を告げられた時、大きな危険を予感していた。

 そして今日、綾乃のスマホのGPSを追って、このマンションに来た。

 マンションの前には黒いスモークを張った怪しいワゴン車が路上駐車していた。

 獅堂の予感は確信に変わった。 

 綾乃がインタフォンを押し、オートロックが空いてマンションに入っていく。

 それが締まる寸前、獅堂もマンションに潜り込んだ。

 綾乃がエレベーターに乗って上がっていく。

 獅堂は階段を駆け上がる。

 エレベーターは5階で止まった。

 綾乃が501号室に入っていく。

 部屋を突き止めると、警察に通報を行った。


 獅堂はそのままマンションに残り、再び501号室のドアが開くのを待った。

 開いた瞬間、獅堂が突入したのだ。


 警察はマンションで獅堂に倒された男を拘束した。

 そして獅堂、綾乃、奈緒、美穂も警察に同行して事情を聞かれることになった。


 女生徒3人は短時間の聴取の後、帰宅を許可された。

 

 しかし獅堂の聴取は長時間に渡った。

 取り調べ室で待たされること1時間。

 やがてスーツ姿の刑事が2人現れた。

 ゴールドエルムマンションへの不法侵入。

 さらにチンピラ男が気絶するほど加えた暴行。

 その経緯と詳細を5時間に渡って聞かれる。


 それが終わると、獅堂はそのまま取調室で待たされる。

 窓さえないグレーの無機質な部屋。

 痛いほどの沈黙が耳の鼓膜へ圧力をかける。

 獅堂は頭を抱えて目の前の机に突っ伏す。


 そのまま2時間ほど経過しただろうか。

 先ほどとは別の白のポロシャツ、チノパン姿の職員が部屋に入ってきた。

「辻さん、もう帰っていいですよ」

 一切の説明はない。

 この男に聞いたところで、明確な回答は得られないだろう。

 そのまま職員に案内され、獅堂は出口に案内される。


 

 警察署は国道沿い。

 外に出ると、大きな道路に時折、大型トラックが行き交っている。

 空は夜明けを迎えていた。

 かすかなオレンジ色とともに白んでいく空。 

 新鮮な空気を大きく吸い込む。

 すると獅堂は猛烈な空腹を感じた。

 警察署の近くには24時間営業の牛丼店があった。


 獅堂は迷わず中に入る。

 すぐに出てきた牛丼。

 牛肉とつゆと米と甘い玉ねぎの香り。

 いつ箸をとったかわからないほど獅堂は夢中になってかきこむ。

 こんなに美味いものがこの世にあったのか。

 そんな気持ちになるほど体の中に染みわたる。

 数分も経たぬうちに米を一粒も残さず平らげる。

 かたわらのコップの水を一気に飲む。

 ようやく生きている感じが戻って来る。


 獅堂は一旦、家に戻る。

 シャワーを浴びて着替え、ほとんど眠らないまま登校する。

引き続きどうぞ、よろしくお願いします!

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