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誰も知らない 〜日本最高峰の学園は究極のカオス〜  作者: 瀬戸隆平


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41/66

EP40 賽は投げられた

お読みいただき、まことにありがとうございます。

 6月に入って東大泉鷹志は無断欠席を続けていた。

 6月12日、ようやく久しぶりに登校する。

 ボロボロのジーンズにハードコアなTシャツ、金色の大きなネックレス。

 クラスメイトは誰も近寄らず、声を掛けない。

 授業が終わり、校門を出ようとする東大島。

 そこに待ち構えていたのがフレデリック麗羅だった。

「あなたに話があるの」

 と東大島の腕を取って中庭に連れて行こうとする。

 しかしそこに立ちはだかったのがメイチェンだった。

「待ちなさい。彼は私のお客さんよ」

 麗羅とメイチェンが睨み合う。

「ハハハ、俺、モテモテだな」

 とカラ笑いをする東大島。こう続ける。

「学校からもクラスからもワル仲間からも見放された。寄ってくるのは情報目当ての奴らだけだな」

「よくわかってるじゃない」

 と言うメイチェン。こう続ける。

「6組の内情を探ったけど本当のことが全然わからない。まずは、あんたがイジメた夏川美穂をはじめ、何人もの成績が急に上がった。その理由は?」

「お前だって同じ6組だろう」

「クラスでは石橋奈緒の勉強会の効果だって話になってるけど、裏に誰かいるはずよ」

「だろうな。だけど、それは俺にもわからない」

「そしてもっと聞きたいのは、5組の平手と仲間2人が退学になった真相よ」

「フッ」

 と鼻で笑う平手。

 メイチェンはさらに続ける。

「ハメたのは誰か、知ってるでしょう? 6組に黒幕がいるはず!」

 東大島が言う。

「俺は平出にさえ見放されたクズだ。奴らは俺に何も教えてくれなかった。俺はただ使い走りさせられただけだよ。そして平手たちはいつの間にかいなくなった。それだけだ」

 それを聞いて麗羅が言う。

「確かにあなたは真相に近くないようね」

「残念だったな」

 東大島が薄笑いを浮かべて言う。

「でも、誰かを怖がってるでしょ」

 今度はメイチェンが言う。

 東大島の薄笑いが消え、吐き捨てるように言う。

「俺は何も知らない。それだけだ」

 東大島は2人を振り払うように校門を出ていく。


「やはり6組には誰か、いるね」

 メイチェンが言う。

 麗羅もそれにうなずく。


 メイチェンは放課後の華道室で大泉に結果を報告する。

「そうか、尻尾はつかめなかったか」

 と腕組みをする大泉。

 メイチェンが言う。

「私が知ってる仲間を動かそうか?」

「いや」

 大泉が制止して、言う。

「俺が自分でやる。だから手を出さなくていい」

 メイチェンはうなずいて、部屋を出る。


 大泉はそのままスマホで緑川綾乃を呼び出す。

 綾乃が部屋に入ると早速、大泉が切り出す。

「綾乃、これまでのことを謝る」

「何のことでしょう?」

 と、とぼける綾乃。

「綾乃のことを信用できずに、手下を使って行動を監視させた。綾乃も気づいていたんだろう」

「もしそうだとしたら信用を失った私の責任です」

「もう許してくれないんだな…」

「そんなことはないです。私にとって会長はずっと会長です」

「わかった。では開き直って頼みごとをさせてもらうよ」

「どうぞ」

「6組を裏で動かしているのが誰なのか、どうしてもわからない。綾乃は知っているんだろう。その人物と話がしたい」

「もしそういう人がいるのだとしたら、話をしてみます。時間と場所を指定してください」

「わかった」

「来るかどうかはわかりませんが」

「承知の上だ」

 大泉は3日後の深夜、校舎裏を指定した。


引き続きどうぞ、よろしくお願いいたします。

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