十五斬り目
まあゴブリンやスライム程度では災厄単位に位置付けされない
手足生えており、鰐のように見えたが近くで見ると馬のような耳があり、哺乳類には近いような姿だった。水棲なのだろう。
奴の周りが水浸しになっている。しかも…一匹だけじゃない。あんな大きいのが何体もいるの?
私と長照が二つに別れてミニポゴの群れに突っ切る。大丈夫、草原級の魔物ならやれる。相手の脳みそも単純動物のようで知性は欠けているのだろう。その特性に注意を払って薙刀をシュンと風車如く速く振り回す。
そこよ!と思い叫び、一体の頭蓋中心に突き刺した。会心の一撃。動きが止まり、次の二体目に円を描き回した。顎辺りだ。即死に至る訳がない。
ハッ!二回吠えて、二回連続斬り。
やっぱり私。対魔物には向いてい…!
三対目が隙を突いてクパァと大口を開けて飛びかかる。気付いた時には顔に触れそうな程間近だった。
まずいと思った時、柄部で奴の口を防いだ。
(ぐっ…強い…)
こういった力押しは敵わなかった。そうと思えば筋力なんて重要視していなかった。だが焦りは禁物…!後方へと素早く引き離す。口開いた瞬間を奥まで突いた。
急所突かれた味は良かったようね。痛みに姿勢崩したミニポゴに容赦ない連続斬りでお見舞を申した。ふう三体目。
さて残りもサクッと仕留めようと思えば、どうやら続行は必要ないようだ。長照の方が私よりと迅速に倒していた。
肉弾戦のみで。流石は特務としての一流。いつもみる武術は何と言っても拳法。
輝きを撒きこばして、熱い拳を打ち出す。蹴りも相手の身体を曲げさせる。私はつい、眼差しも輝かせてしまう。
彼女の背負う人生の文字は努力だから。気付けば八体も軽く仕留めていた。息の有する個体が一匹もいなかった。
「これで終わったね」
微笑みながら一息吹きかける。
この時、長照には準備体操という程度で疲れた様子が見られなかった。一息付くだけの程度で余裕が大部分は残っていた。
強いとは分かっていたけど瞬く間に倒すとは想像以上だ。私に何体倒したかな?と戦果を尋ねてきた。あまりにも優雅さに夢中なって立ち往生してしまった私にはちょっとお恥ずかしい…長照の八体の比較すれば
「三体…です」
差異が目立つ。ところが
「凄いじゃない。纏めて倒せるなんて」
パチパチと拍手しては顔に喜びを満ちる。そうかな~私そこまででも…照れちゃ駄目。謝意を込めなきゃ。
「褒めの言葉をいただき、恐縮です」
私は彼女に頭を下げた。しかし…と思いつき、私は頭を上げて、ミニポゴのある一体の死体に近づいた。
他の死体とチラッと見つめては不自然が残っているようにも見える。僅か点だけど。形や大きさがまるでコピー機でも写したかのようで、異なる風貌というのがどうも無さそうだ。ただの気のせいかと説を見るが。しかも牙ではなく、葉っぱをすり潰すような歯だった。
ここから妙な魔物が出てくるぞ。
そして早くも最強の魔物が出現




