十二斬り目
災厄単位は五段階ある
草原
森林
山脈
天空
次元
村、街を焼き払い、その人数分も食い潰した。爪を人間の肉を切り裂き、黒き炎を吐き、辺りのあらゆる生命を消し炭にする。この強さを計れば獄龍の惨烈たる力を易く推し量れる。
俺達と相手の数値を倦ねながら算を計り通した上で魔物に挑む。いや幾度と挑んできた。俺同等、体内に備蓄する力は三千。獄龍は九千。超越的最強#能力__スキル__#をが全てだ!なのに…今回はどういう原理だ。 全く理解できない。力少ないと確かめた奴に敗北する…!百が六千相手に圧勝するなど、誰が予測できた?
「ぐっ…くそ…!」
魔剣士。そして賢者に上位エルフ。全員一斉が動く事になるとは…三千が百に負ける…?どういった理屈だ。
ロウリアは一体になんだと苦痛を体内に滲みながらも疑いが晴れなかった。
「確か三戦士…シゾ、メイル。それと…耳長のえーとヤキソバ?凄腕と軽く試したがその実力とは驚愕だぜ」
どうやって名を知ったかは恐らく誰かの会話を耳にしたのだろう。俺達は
ヤキソバじゃない。上位エルフのカリソナだ。悪ふざけがこのチンピラの悪い癖か。首を傾げて俺達を見下している。女ですら顔面に拳跡を残すとは邪道すぎる。魔王の手下なのか?
「“魔王倒しても僕には倒せない”と言い残すつもりが…“僕どころが魔王ですら倒せない”と言わせるつもりか?落胆させるな」
怪我を覆う顔で相手に見合わせた魔剣士。
「お前…自分の方が魔王より上だと言うのか…!?」
手下と見解するのはおかしい。分かるのはこいつと魔王に強さの違いだった。
ロウリアは顔を下ろし、ニタァと気味悪い笑みを見せる。こいつの奥に何か俺達の初耳である地知る事を抱えているのか。
「忘れないよう真実を伝え残して置こう。僕はジェラートマン…じゃなくてリザードマンというのではない。純粋たる人間…そして魔王は既にいない…」
「…!何?」
突如としては言葉を失い、シゾは石のように身を固めてしまった。今まで魔王が倒されたとは誰も口もしなかった。どこの場所で魔王の件を情報入手してきた。誰も…欺く毛頭も確かになく魔王はいると言い放っていた。どういう事だと叫びたかったその瞬時、顔面に勢い増した力にめり込んだ。ロウリアの風を斬る程速い蹴りだ。
「ブホォア!」
屈強戦士として情けない肉声。鼻、口などが歪む。顔を草地に覆い被し、ピタリとも動かなくなった
「てめぇに触れる事情ではない…力量の数字だけが全てだと物差しにする奴は…」
横倒れの三人を歩み越え、草原の和らげな風を受ける。
「絶望し、己自身の悔恨に促せばいい」
もう気掛かりに値するものではないと放置するように異形たる者は深夜の闇に消え去った。
獄龍と対峙した戦士達。実際強さは特武と互角である。弱い訳ではない




