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第10話 ルカと、初めての共同接客

魔音亭での2日目。今日はルカと俺が本格的にペアを組む初日だった。

ルカ「電斗くん、今日はいよいよ本気でいくよ!

私のタイミングに合わせて、全力で息を合わせよう!」

俺「わかった! ルカ、俺に合わせてくれ!」

1人目:禁煙ルームでタバコを吸うドラゴン客

最初に現れたのは、禁煙ルームを指定したはずのドラゴン客だった。

客は堂々とタバコを吸い、煙を吐き出していた。

ドラゴン客「ちょっと吸ってるだけだろ! うるせえな!」

ルカ「だめです! ここは禁煙ルームですよ! 【魔力換気クリア】!」

ルカがピンクの魔力を発動させたが、煙が強すぎて部屋の魔力が乱れ始めた。

俺は即座に横に並び、丁寧に頭を下げた。

俺「申し訳ありません! 当店は禁煙ルームを指定されましたので、

すぐに別のお部屋にご案内いたします!」

ルカ「電斗くん、ナイス! 【即時移動誘導】!」

二人の連携で客を素早く移動させ、無事に収めた。

ルカ(小声で)「電斗くん、息ぴったり!」

2人目:通路でナンパする悪魔客

次に問題を起こしたのは、通路で女性客をナンパしている悪魔客だった。

悪魔客「ねえねえ、君可愛いじゃん。一緒に歌おうぜ!」

女性客が困っているのを見て、ルカが素早く割り込んだ。

ルカ「通路でのナンパは禁止です! 【穏やかブロック接客】!」

俺もすぐに横に並び、女性客を守るように前に出た。

俺「他のお客様のご迷惑になりますので、

ご自身の部屋でお楽しみいただけますか?」

ルカ「電斗くん、完璧!」

二人の息が合った瞬間、悪魔客のテンションを落ち着かせ、無事に部屋へ誘導した。

3人目:エリアボス・ヴェルザード

しかし最大の試練が現れた。

重い足音とともに、圧倒的な存在感が店内に広がる。

ヴェルザード —— ハンバーガー屋で俺が全力で戦ったエリアボス。

ヴェルザード「ほう……紫色の小僧か。また会ったな。

今日はどんな接客で俺を楽しませてくれる?」

ルカ「電斗くん……この人、すごい魔力……!」

俺は拳を強く握り、負けず嫌いの炎を燃やした。

俺「ヴェルザード……!

ルカ、行くぞ! 全力で!」

ルカ「うん! 電斗くん、一緒に全開で!!」

ヴェルザードは牙をむき出し、大笑いした。

ヴェルザード「はははっ! 来い! 俺を満足させてみろ!!」

全力バトル開始!

ヴェルザード「サービスが足りねえぞ! 【エリアボス・圧迫威圧】!」

強烈な魔力が俺たちを襲う。

ルカ「電斗くん、今です! 【タイミング予測接客】全開!!」

俺「【鉄壁営業スマイル】全開!!」

その瞬間、二人の魔力が激しく共鳴した。

【融合スキル:リンク・ハーモニー・スマイル】発動!!

鮮やかな紫色の光が爆発的に広がり、ヴェルザードの威圧を正面から受け止めた!

しかし融合の負担が俺にのしかかり、視界が揺れ、膝が震えた。

(……くそっ、キツイ……!

でも、ここで負けるわけにはいかない……!)

俺は歯を食いしばり、負けず嫌いの気持ちを全力で燃やした。

俺「ルカ……まだいける! 一緒に全力出すぞ!!!」

ルカ「電斗くん……! わかった、一緒に全開で!!!」

二人はさらに魔力を重ね、紫色の光が激しく輝きを増した。

ルカ「今です、電斗くん!!」

俺「ご要望にお応えするのは難しいですが、

精一杯のサービスでご満足いただけるよう、全力で努めます!!!」

融合スキルの光が最高潮に達した瞬間、ヴェルザードは一瞬目を細め、ゆっくりと頷いた。

ヴェルザード「……ははっ、悪くない。

あの時より遥かに成長したな、小僧。

お前は……俺をちゃんと楽しませてくれた。

認めよう。紫色の接客士よ。」

ヴェルザードは満足げに笑い、突然手を差し伸べた。

ヴェルザード「認められた者に贈る。

受け取れ、【エリアボス・威圧耐性】!」

ヴェルザードの指先から黒紫色の光が俺の体に流れ込み、新たなスキルが刻み込まれた。

ヴェルザード「これで少しは俺の圧力に耐えられるはずだ。

次に会う時はもっと楽しませろよ、小僧。」

ヴェルザードは満足そうに笑い、部屋へと消えていった。

部屋から出てきた直後、俺は壁に手をついて荒く息を吐いた。

全身から汗が噴き出し、足がガクガクと震えていた。

ルカがすぐに駆け寄り、俺の肩を支えた。

ルカ「電斗くん……! 今、すっごく強かったよ!

レベル足りないのに、無理して合わせてくれて……ありがとう!

私も、電斗くんと一緒に全力出せて、めっちゃ気持ちよかった!」

俺は息を荒げながらも、笑みを浮かべた。

俺「ルカ……おかげで、最高のスキルが出せた……

しかも、ヴェルザードから特別なスキルまで……」

ルカは猫耳をぴょこぴょこ動かして、満面の笑顔になった。

ルカ「えへへ……相棒!

これからも一緒に、もっとすごい融合スキル生み出そうね!」

その瞬間、俺の胸に熱いものが込み上げた。

しかしその時、ルカが少し真面目な顔になって言った。

ルカ「そうだ、前にオルガさんが言ってたんだけど……

魔王様のストレスがすごく溜まると、時々『別の世界から人が来る』ことがあるらしいよ。

電斗くんも……その一人なのかな?」

俺の心臓が、強く跳ねた。

第10話 完

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