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海のように深く  作者: 心雨
第11章
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先生に再会したが・・・

翌日の朝、静香は普段の恰好のまま家を出ました。先生には2年半会えませんでしたけど、まさか亮の休学の件で会えるのは、彼女の心は冷たくて、悲しくて、混沌としていました。

1時間半の電車の揺れでようやく大学に到着しました。2年間半を経っていましたので、また3号館を探すが一苦労でした。大学はコロナ時期と打って変わって、学生達で溢れていました。生き生き笑顔をしている学生達を見ると、怯えている亮の顔が静香の目の前に浮かべて、彼女の胸が痛くなりました。亮もこれらの大学生達と同じく生き生きして通学してほしい、でも亮はそんなにつらくて、そんなに怯えていて、もうどうする術もなく、休学しかないです。静香は胸が張り裂けそうになりました。

階段を上り、研究室の外に到着しました。静香はまた緊張しました。トントン、彼女はドアをノックしました。中から声を聞こえました「どうぞ」静香はゆっくりドアを開けて、中に入りました。

高橋先生は壁傍のパソコンの前に立っていました。背は向けたままでした。「どうぞ、座ってください」彼は言いました。学生とZOOMをしている最中ですか、彼はパソコンの画面に向けたままでした。

静香は椅子に座りました。高橋先生はまた少しZOOMで話をしていて、ようやく一段落して、パソコンから目を離して、歩いて来ました。

「陳さん、お久しぶりです」彼は言いました。

静香も彼を見ました。2年半の年月が過ぎて、高橋先生も大分老いました。髪の毛も結構少なくなり、顔も深いしわを刻んでいました。自分もそうでしょう、月日は人を待ちません。静香は少しため息が出ました。

高橋先生も静香を見ていました。でも、目の中にあのキラキラ輝いている光はもうどこにもありませんでした。

あ、彼はもう私が好きではありません。静香はすぐ分かりました。2年半の年月、無情にも二人の間を割いて、あの情熱的な感情はもう遠い昔のものになりました。

でも驚くことに、静香はそれほど悲しくなっていません。知らず知らずの間、彼女も高橋先生に対する感情が少しずつ変わっていました。今、彼女の心情はまさに自分の愛情のお墓を見ている感じです。これは自分がこんなに好きになっていた人です、すべて投げ捨てて一生懸命愛していた人です、でも、彼はもうすっかり別人になってしまいました。

「陳さん?」高橋先生の声は静香の意識を現実に戻しました。

「うん、何ですか?」

「亮君の休学の件はどうなさいましたか?」

「大学のサイトで調べたら、休学手続きは本人のサインが必要です、私はまだ亮のサインをもらっていませんでした」

「亮君の意見はどうですか?」

「亮はもう学業には耐えられません。それは私たちが休学を選ぶ理由です」

「夏休み前の最後のゼミの時、亮君は研究の進捗についての発表が無事に終わり、論文の進捗もまあまあ順調でした」

「そうですか。でも、今の亮はもう勉強する気力はありません、先生には申し訳ございませんが、当分休みが必要です」

「亮君とご両親がそう決断するなら、私も従います」

「ちなみに、亮は今まで何単位を取りましたか?」

「すみません、後で調べたらお知らせします」

静香の心は冷たくなりました。高橋先生は本当に亮に対してもう興味がないですね、指導教官なのに、自分の学生は何単位を取得するかを分からないのは余程関心がありませんね。最初の頃、自分は亮をじっくり指導すると言ったのに、結局は亮を見放しました。

「亮君は秋学期にもし研究を続ければ、卒業ができると思います」高橋先生は静香の顔色を見ながらゆっくり言いました「卒論発表会は少し難しいですけど、でも私と仲がいい教授を集めれば、それでも亮君は卒業できます」

もう遅いです、静香は心の中に嘆きました。もうすでに亮が大学を通えなくなりました。彼女の目が高橋先生を通り越して、どこか遠い所を茫然して見ていました。高橋先生はまだ何かを話していましたが、彼女は何も聞こえませんでした。

ふと彼女は気が付くと、高橋先生はじっと自分を見つめていました。彼女は視線を戻すと、彼はすぐ視線を別の所に移しました。

それで静香は立ち上がって言いました「今日は邪魔になりました、ありがとうございました」

高橋先生も立ち上がって、言いました「陳さん、もう少し考えてください、結論を急ぐ必要がありません」

「うん」静香は頷きました。

3号棟の階段を下りて、外に出ると、静香は初めて風の冷たさを感じました。彼女は風に向かって自分に言いました「今日から、自分の力で亮を支えて行こう、どんなことがあっても、自分は絶対諦めません!」

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