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海のように深く  作者: 心雨
第10章
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腰痛が出てきた

2023年の元旦がやってきました。新年期間中亮は元気がありませんでした。毎日リビングのソファーで寝ていて、朝も起きませんでした。大晦日にゲームをやりすぎたかなと、静香は考えましたが、健の方が息子をよく見ていて、亮は痛そうと言いました。静香もさらに注意して見ると、確かに亮が痛そうで、腰ばかりさすっていました。とっさに尿路結石と思い出して、静香は亮に聞くと、血尿が出ていて、既に受診して痛み止めが出されました。それでも痛みが続いているそうです。

新年あけて静香はすぐ亮を連れて自分の勤務した病院の泌尿器科に受診をしました。CTを撮って、石がすでに落ちていて、特に問題はありませんでした。静香は少し安心して、3人は一緒に帰りました。

この日の夜、さらに打撃が来ました。最終面接の会社から不採用のメールが届きました。亮はどれぐらいショックしているかは静香が想像できませんでした。彼女はすぐ高橋先生にメールを送りました。

「高橋先生

新年はどう過ごされましたか?

亮は尿路結石になりました。今日、私が勤務している病院の泌尿器科に受診させました。CTを検査して、石がすでに排出され、問題はありませんでした。

ただ、家に帰った後、最終面接の会社から不採用のメールが来ました。亮は結構ショックかな。明日先生のゼミで本人はもしこの件について話したら、先生は励ましてください。お願いいたします。

自分も構え過ぎで、亮はマザコンになるかなと心配していましたが、でも見て見ぬふりすることはどうしてもできません」

この日の夜、高橋先生の返事が来ました。

「陳様

今年もよろしくお願いします。

亮君の状態が心配ですね、早く治られますように祈っています。

会社の採用がうまく行かなかったとのこと、大変残念ですが、亮君にはうまく行ったらすごくラッキーぐらいに考えて、次の準備もしましょうと伝えてあります。大変人気の会社なので、変な言い方ですが、不採用になっても仕方ないかぐらいの受け止めでいいかと思われます。これからいろいろな会社にチャレンジして行かれると思いますので、私も分かる範囲で助言させていただきます。」

尿路結石はすでに排出されたのに、亮の腰痛が続いていました。静香は痛み止めを処方して、そっと亮のテーブルの上に置きました。普通は結石が排出すると痛みが改善するが、時間が立っても亮は痛みに悩まされ続きました。それと同時に亮は左の足背にはしびれも出てきました。もしかして結石ではなく、腰椎ヘルニアかもと静香は疑いました。

1月の末に静香はようやく亮を説得して、家近くの総合病院に連れて行きました。天気は晴れ、風もなく、出かけ日和でした。長い間、亮と一緒に出掛けていなくて、静香はむしろ嬉しかったです。

整形外科の外にたくさんの人が受診を待っていました。静香たちは椅子を探して、座って待っていました。整形外科の患者は年寄りの人が多く、亮はかなり突出に見えました。

1時間を待っていると、ようやく亮は呼ばれました。二人は起き上がり、診察室に入りました。先生は若い男の先生でした、静香が書いた紹介状はすでに読まれていました。

「田中さん、腰が痛いですよね」先生は聞きました。

亮は頷きました。

「それに手と足もしびれがありますか?」

亮は手を出して、左足背を指しました「こっちはしびれています」

若い先生は軽く頷いで言いました「じゃ、検査しましょう」

彼は亮を診察ベッドに寝かして、左の足を曲げたり、伸ばしたりして、検査をしました。また、左足背の所に手で触れて、「こっちがしびれですね」とか言いました。

一通り検査が終わると、先生は静香に向けて言いました「腰椎ヘルニアではないですね」

静香は逆に聞きました「息子はもう1か月間痛かったです。原因は何ですか?」

若い先生も困りました、少し考え、彼は最後に提案しました「MRIを撮りましょう」

帰る時、静香はそばに無言のまま歩いている亮を見て、元気な口調で励ましました「亮、大丈夫です。絶対治れるから」

2週間後、MRIの結果が出てきました、若い先生は画像を指さしながら、説明してくれました「ここ、少し神経が圧迫されているにも見えましたが、でもこれぐらいの程度なら、症状はまず出ないだろう」

静香も画像を見ながら、若い先生の話が正しいと考えました。でも、亮は本当に痛がっていました。家に帰る時、静香はもう一つ可能性を思いつきました。これはもしかしてうつ病によく見る慢性疼痛かもしれません。亮は回復したと見えましたが、実はまだ病気が続いているかもしれません。これを思うと、彼女の心情も重くなりました。


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