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海のように深く  作者: 心雨
第9章
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夜明けはすぐそばだ

時間は2022年の4月になりました。コロナの感染爆発から2年が過ぎました。亮の大学もオンライン授業から対面授業に転換になる予定でした、これについて静香も大変期待していました、授業があると亮は学校に行くでしょう。

新学期が始まり、静香はまた高橋先生に10万円の寄付をしました。新年度が始まり、亮は正真正銘の院生になり、自分も亮もさらに先生のお世話になっていく、だから静香はもう一度寄付しました。彼女の心の中に、新学年に対して大きい希望を抱いていました。

2日後高橋先生から感謝のメールが来ました。

「陳様

夜分に失礼します。

本日、事務所よりご寄付をいただいたとの連絡をいただきました、厚く感謝申します。

これからは、私は本来の業務として、修士学生の亮君を指導させていただきますので、これ以上のお気遣いはお気持ちだけで十分ですが、いただいた寄付については大変ありがたく、有効に使わせていただきます。

先日にご連絡いただいた、亮君を大学に出られるようにする件ですが、私も以前から機会を考えております。ただ、今日のゼミで、研究に必要な参考書や器具を、研究費に購入した時の亮君への渡し方について相談したところ、大学に来ることをまだ躊躇しておられました。また、亮君が登録した科目については、春学期は残念ながら対面のものがないようです。

何とか夏休みまでに、機会を狙って大学で亮君とお会いできるよう試してみるつもりです。長い目で見守っていただければ助かります。

今後ともよろしくお願い申し上げます」

亮は新学年が始まると精神状態は少し良くなっていました。顔色は少し血色があり、表情も柔らかくなりました。ただ、彼はまだ家から一歩も出かけませんでした。でも自室のカーテンが開けていて、外の明るい日差しが家に入り込みました。時々、亮は気分がいい時、自分で料理を作り始めました。亮はもともと料理が好きで、結構料理の腕もいいでした。昔元気な時は時々静香達に料理を作って振舞いしました。これは最近彼が少し元気になって来たので、また料理を作り始めました。

この日、亮は朝から面を発酵して、中国の饅頭を作り始めました。肉マンではなく、日本にはなじみがないが、中国で結構人気な野菜マンでした。これは亮が静香の故郷上海に帰る時の大好物で、毎回上海に帰ると必ず食べるものでした。残念なのは日本でどこでも買えなくて、亮は自分作ることにしました。静香も驚いたのは、饅頭が作ったことがない亮ですが、上手に面を発酵して、中国の饅頭そっくりに出来上がりました。亮は10個ぐらい作って、蒸し上がる時は家中饅頭の香りに充満しました。アツアツの饅頭を見ると、静香も食べたくなりました。彼女は亮の顔色を伺いながら言いました「おいしそうですね、私も一個くれますか?」亮はすぐ無言で野菜マンを1個渡しました。「ありがとう!」静香は嬉しくて、野菜マンをじっくり味わいました。餡も塩加減丁度良く、とてもおいしいでした。食べながら、静香は心の中に、自分と亮の間に隔てる氷の山が崩れた気がしました。

2週間後、静香は高橋先生に嬉しいメールを送りました。

「高橋先生

先生は感じましたか?亮は結構元気です。この前に自分で就職の会社を研究しています。また、授業も楽しくやっています。また最近ダイエットも開始しました。

こんな状態が続くと、亮は正常に戻れそうです、私も毎日楽しく見守っています。

やはり私たちの努力が報われましたね、修士の勉強は正しい選択ですね。先生は亮にもう一度のチャンスをあげましたね、彼は逃がさないでほしいです。

先生には本当に感謝しかありません。この2年間、お疲れ様です。夏休みもなく、冬休みもなく、ゼミをやり続け、ようやく亮は今まで改善しました。まだ亮は私と話さないですけど、いずれ私と交流するでしょう。この日を待ち続きたいです。

先生も元気な私と亮をみたいでしょう、こんな日は遠くないと思います」


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