日本に戻った
7月初め頃、森田先生からLINEが来ました「静香ちゃん、時間がありますか?3日後横浜に来ます、一緒にご飯はどうですか?」
「先生、日本に戻りましたか?」静香は嬉しく聞きました。
「静香ちゃんの話を聞いて戻ったよ、用事があって横浜に来ます、ごはんはどう?」
「よかったですね!じゃあ、日曜に会いましょう、場所はどこにしますか?」
「静香ちゃんの家の近く、ロイヤルパークホテル68階のル シエールでどうですか?」
「いいですよ、フランス料理が好きです」
「じゃあ、私は予約します。12時に桜木町駅で待ち合わせしましょう」
「OKです」
ル シエールはやはりホテルのレストランで、店全体は白調に統一されて洗練された雰囲気です。68階ですし、天気もいいので、大きい窓から桜木町近辺の景色は一望できます。残念なのは森田先生が予約した時は遅いですので、窓の傍の席が全部予約済みで、ウェ-トレスに案内された席はちょっと真ん中の席でした。
二人が席に着いた後、森田先生は言いました「ここは私の好きなレストランです。以前仕事の時は仕事後よくここに来て晩御飯を食べました。結構人気で、なかなか予約ができません、今回は運が良くて1席だけ残りました。」
静香は周囲を見渡して嬉しく言いました「私もこの店の雰囲気が好きです」
「静香ちゃんが好きならよかった」
静香は森田先生を見て、少し心配そうに言いました「先生、痩せましたね」
「そうです、ルワンダにいた時毎日下痢しているから」
「食物中毒?」静香は驚きました。
「原因は分かりません。毎日の食事はヘルパーさんが作ってくれましたが」
「水かな?水が良くないですか?」
「そうかもしれません、分かりません。」
「一目見てすぐ分かりました、先生は随分痩せましたね。」
「10㎏ぐらい体重が減りました」
「幸い先生は日本に戻りましたね。」静香は胸を撫でおろしました。
「でも、ルワンダは面白い国ですよ」
「そうですか?」
「あっちにはたくさんの中国人がいますよ」
「確かにたくさんの中国企業はアフリカに進出していましたね」
「ビジネスだけではないですよ、医療とかも進出しています。私は現地で中国人の先生に会いました。」
「えー」
「見て、現地にいる中国人の女医さん、歯医者です」森田先生はスマホの写真を静香に見せました、写真の中に一人中国人の若い女医が映していました。
「多分中国政府からの派遣ですね」静香は言いました
「ほかにも男の先生がいましたね、私たちは一緒に登山しました。」
「えー、先生は登山もしましたか?」
「コロナであまりあっちこっちには行けないですけど、山は良く登りましたよ。」
「アフリカはコロナがあまり流行らないですね」
「うん、患者は少ないですけど」
「それはよかったです。でも先生はもうアフリカには戻らないでしょう」
「静香ちゃんの話を聞いたよ、もう戻らないわ」
「先生、次の仕事が見つかりましたか?」
「見つかりました、前にいた病院に戻ります」
「よかったですね、これで安心しますね」
「静香ちゃんはそんなに心配しているの?ルワンダはいい所ですよ」
「いい所かもしれないですけど、でもやはり先生は日本に戻るのが安心しますね」
「うん」森田先生は微笑みました、旅行鞄から一つ袋を出しました「静香ちゃん、お土産です」
静香は貰って見ると袋の中はコーヒーでした。
「アフリカのコーヒーも有名ですよ、飲んでみて、少し酸味があるけど、でもおいしいですよ」
「ありがとうございました」




