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海のように深く  作者: 心雨
第7章
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コロナワクチンの予防接種開始

6月11日、また高橋先生とゼミの日ですが、静香は午前中が休みですので、できれば静かに亮の行動を観察しました。朝9時ごろ、亮は起きていて、何もせずすぐコンピューターの前に座りました。静香はラーメンを作って、2階に行って、ラーメンを亮の机の上に置きました。一言も言わず、静香はそのまま降りました。亮も静香に一目も向けず、ただし箸を持ってラーメンを啜りました。今日体調が悪くないですね。静香は自分に言って、少し安心しました。10時過ぎ、亮は2階から降りて来ました。めまいがあるか、足がすこしふらついて、階下に降りたらすぐバスルームに行きました。静香はシャワ-の水音が聞こえて、あー今日はゼミをやるねと胸を撫でおろしました。用事があるので静香はそのまま出かけました。夜に家に帰ると、高橋先生からのメールは静かにメールボックスに入っていました。

 「陳様

 本日は和やかにゼミを行いました。

 亮君の調子が悪かったのは、仕事の関係とのみ伺いました。(詳しくは聞いていません)

 簡単ですが報告です」

 これを見て、静香はさっそく返事をしました。

 「高橋先生

 メールありがとうございました。今朝家にいました。亮は先生とゼミのため、シャワ-を浴びて、髪の毛も乾かしました。それを見た時、ホッとしました。今夜友達と横浜で晩御飯を食べました、今帰って、亮はすでに寝ていました。最近亮はあまりよく寝ていませんでしたので、帰ったら亮の部屋は真っ暗になっていたので、安心しました。今日は最近何日間の中に一番気分が軽い日でした」

 何日後、いよいよ静香のクリニックで患者さんのコロナワクチンの予防接種が始まりました。コロナワクチンはとても厄介なワクチンです。史上初めてのmRNAワクチンですので、保存方法はマイナス20度以下冷凍する方法でした。普通のクリニックはそんなマイナス20度まで冷凍する冷蔵庫がないため、前日は本部から特殊の冷蔵庫ごと運送され、次の朝解凍して、患者に予防接種します。必然大量には準備できなくて、140人患者もいる透析クリニックは何回も分けて接種します。

また、初めてのmRNAワクチンですので、どんな副作用が出るのは全く分かりません。最初医療従事者に対する予防接種の中に、危険なアナフィラッキシー症状も出ていましたので、副作用の対応にしてとても気がかりでした。透析クリニックは通常一人の医者が患者さんに対応しているので、重大な副作用が起きる場合、一人はとても対応し切れません。

そういうこともすべて承知の上で、静香は覚悟の上でコロナワクチンの予防注射を行いました。もちろん看護婦さんたちも緊張していって、初めてのワクチンの注射を行いました。患者にも丁寧な説明をしました、皆はやはりとても不安でしたが、でもワクチンの予防接種を行わないと、コロナを感染したら、さらに致命的になります。選択肢は一つしかありません。

 初めて接種の朝、そんなピリピリした雰囲気の中に展開しました。とりあえず患者の全体はワクチンの予防注射を同意しました。また、予防注射のためにもう一人の看護婦さんを出勤させて、透析中に予防注射する予定です。一切はうまく行っていました、看護婦さんは順番にして予定の患者さんのワクチンを筋肉注射しました。この間、静香はずっと透析室で見守りしました。ようやく全員予防注射が終わり、時間も1時間を過ぎていましたので、静香はやっと一息をして、透析室を離れました。やれやれ、彼女は胸を撫でおろし、院長室に戻り、お茶を飲もうとしていたところ、突然乱れた足音がして、一人看護婦はドアを一気に開けて慌てた様子で走って入りました。「先生!一人患者さんは急変しました!目の前が真っ白と言いました!」

「え?!」静香は驚きました。すぐさま看護婦の後ろについて透析室へ走って行きました。透析室は騒然になっていました。一人お爺さんは真っ青な顔がして、大きな声で叫んでいました「なにも見えません!なにも見えません!」ほかの看護婦さんは彼の傍にうろうろして、何をするか分からない状態です。ほかの患者さんも怖くなり、じろじろとこっちを見ていました。

 「早く返血して!」静香は指示を出しました。混乱した状態の中に、彼女は冷静でした。ワクチンの注射から時間は1時間半も過ぎたから、一番危惧するアナフィラッキシーはもうほとんど可能性はありません。お爺さんは顔色が良くないが、意識がある状態でした、一時的命の危険はないかと思います。

 彼女はすぐお爺さんの傍に行って、お爺さんに言いました「鈴木さん、大丈夫、大丈夫です」彼女は鈴木さんの手を握りました「鈴木さん、私の話が聞こえますか?」

 返血していたので、鈴木さんはようやく少し落ち着きました。彼は何とか頷きました。

「バイタルを計って」静香は看護婦に指示を出しました。

 一人ベテランの看護婦はすぐ血圧を測りました「血圧109の56です、心拍103、サチュレーションは98%です」

 「うん」静香は安心しました、彼女はまた鈴木さんの手を握って言いました「鈴木さん、大丈夫です、ワクチンの副作用ではありません。鈴木さんはもう注射から1時間半も過ぎていましたので、副作用は出るなら1時間前にすでに出ていました。心配はありません」

 鈴木さんはようやく落ち着きました、顔色もよくなり、目も見えるようになりました。

 「先生、どういうことか・・・」傍の看護婦さんは汗をかいているのを見えました。

「ただ血圧が下がったと思います。後で状態が回復したら、透析再開してください」静香は冷静に言いました「鈴木さんはただの恐怖心です、コロナワクチンに対する恐怖でパーニックになりました」

「分かりました」看護婦も安堵の表情が見えました。

 その一日はそんな慌ただしい中に過ぎました。


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