メンタルクリニックの通院は中断した
1週間後、静香は亮が通っていたメンタルクリニックに一人で行きました。亮は通院を拒否してから、時間が大分立って、多分これからも亮は通院しないだろうと静香は推測しました。だからそのまま置いてはいけないと静香は考え、最後の挨拶のため、クリニックに行きました。待合室に人がいっぱいで、エレベーターまで溢れていました。このストレスが多い世の中、皆様は様々な悩みや不安を抱えて、生きているなあと静香は感慨深いでした。高橋先生がいなければ、自分も危うくこの中の一人になるかもしれません。うつ病は心の風邪と言われ、軽い病気と思われがちですが、実は普通で誰でも患い、重ければ自死する危険な病気です。なぜ自分の愛する息子がこんな病気になり、いつ元気になれるだろう。静香はそんな考えをしている途中、名前が呼ばれました。彼女は自分の思考を中断して、早速で診察室に入りました。
大きいテーブルの後ろに先生は座っていました。「田中君は?」先生は聞きました。
「すみません、亮はどうしても受診には来たくありません」静香は言いました「亮はどう考えているかはっきり分かりませんが、私は説得しても、本人は全然来る気がありません。本当にすみません。今日で診察は最後でよろしいですか?」
「受診しないと卒業はできませんよ」先生の声が厳しくなりました。
静香はしばらく沈黙して、その後目をあげて先生の顔を見て、声のトーンを変えず答えました「大丈夫です、卒業できます。」
家に帰る道中、静香はケーキ屋に行って、ケーキを買いました。亮はケーキが好きを知っていて、特別にショートケーキを買いました。メンタルクリニックに通院中断していたけど、彼女はそれほど気にしませんでした。毎回の診察はたた5分でろくに話も聞いてくれなく、いつもの薬を処方されていて、亮の症状が悪化してもただ増量するだけの通院は、彼女心底からあまりよしと思えませんでした。もちろん患者がいっぱいいるので苦肉な策ですが、こんなクリニックには自分の息子を託したくはありません。自分は医者でいる以上、問診はいつも心かけている静香から見れば、5分診療は無責任な行動です。
透析クリニックは1人のコロナ陽性の患者が出た後、幸い新たに陽性患者は出ていませんでした。やはり大掛かりの消毒のお陰ですか。恐怖に陥った患者もだんだん安心となりました。世の中はコロナの第二波で大騒ぎになっていましたが、静香は心穏やかで仕事をしていました。亮はまた高橋先生とのゼミが再開され、卒業論文も進展しているので、静香はやっと少し安心しました。
10月末ごろの水曜日、その日は夜間透析ですので、静香は夜遅くまで自分のクリニックにいました。回診が終わり、仕事も一息ついて、静かな院長室に戻ると、何とか少し孤独感に包まれました。静香は自分のパソコンを開けて、何となくまた高橋先生にメールを送りました。
「高橋先生
こんばんは。夜遅くてすみません。今日クリニックで夜間透析しています、ふっとまた先生にメールを送りたいです。
亮はうつ病になるのは青天の霹靂です。今まで私は楽しい人生でした、仕事は順調で、子供も可愛いし、家庭も安定していました。でも亮が病気になり、家庭は一変しました。毎日亮の顔色を窺い、自分も抑うつの気分でした。
仕事が大好きです、医者は私に対して天職と言えます。私は人助けが好きだし、いろいろな人と会うのも好きだし、この人はどんな人生を送っているのかにも興味があります、自分の能力にも信じています。医者の15年間とても楽しい時間でした。
仕事柄うつ病の患者は何人も見ました、この病気の怖さも十分知っています、まさか自分の子供はこんな病気になるとは、絶望の気持ちです。でも今は心をくぐり、それは運命なら、受け入れるしかないと考えています。亮はいつ元気になるのは分からないですけど、ずっとそばに支えていくつもりです。
先生はしてくれたいろいろ、ありがとうございます。」
静香は最後の一文字を叩き、自分の心が軽くなった気がしました。彼女は無意識の中に心はもうすでに高橋先生を許し、頼っていました。




